2017 Fiscal Year Annual Research Report
Development of cognitive behavioral therapy for depression and anxiety in carers of people with dementia and examination of the effectiveness
Project/Area Number |
15K04175
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Research Institution | National Center of Neurology and Psychiatry |
Principal Investigator |
田島 美幸 国立研究開発法人国立精神・神経医療研究センター, 認知行動療法センター, 室長 (40435730)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
佐渡 充洋 慶應義塾大学, 医学部(信濃町), 講師 (10317266)
藤澤 大介 慶應義塾大学, 医学部, 准教授 (30327639)
堀越 勝 国立研究開発法人国立精神・神経医療研究センター, 認知行動療法センター, センター長 (60344850)
大野 裕 国立研究開発法人国立精神・神経医療研究センター, 認知行動療法センター, 顧問 (70138098)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | 認知症 / 家族介護者 / 認知行動療法 |
Outline of Annual Research Achievements |
【目的】わが国の社会福祉・医療現場で利用可能な心理社会的ケアの手法を提案するために、認知行動療法(以下、CBT)を活用した認知症の家族介護者向けの2つのプログラム(①集団CBT、②個別CBT)を開発し有効性を検討した。
【集団CBT】①認知症の心理教育、②介護ストレス、③CBT、④社会資源の活用、⑤認知症患者への接し方に関して、講義とグループディスカッションによるプログラム(1回90分×5回)を開発した。参加者19名の平均年齢は67.3歳(SD=10.7)、女性が78.9%、全員が主たる介護者で、週の平均介護日数は6.42日(SD=1.8)、介護負担感(J-ZBI)は39.9点(SD=16.5)とやや中等度であった。介護を行う認知症患者の平均年齢は79.6歳(SD=6.8)、89.5%が介護認定を受け、福祉サービスは52.6%が利用中であった。平均出席率は4.11回(SD=1.3)であった。80歳未満の参加者では、ベースライン時と比較して終了時の介護負担感(t=2.87, P<0.01)が有意に低下した。
【訪問看護師による個別CBT】ロンドン大学が作成した家族介護者向けのCoping strategy program(START)を翻訳し、訪問看護師が訪問時に実施できるように内容を改訂した(1回30分×11回)。プログラムは①認知症の心理教育、②応用行動分析、③行動活性化、④認知再構成法、⑤コミュニケーションスキル、⑥リラクセーション等で構成した。介入者は都立松沢病院、世田谷区内の訪問看護ステーション(4施設)に所属する訪問看護師で、認知症患者宅への訪問時に、家族介護者に対して本プログラムを実施する。2017年度は共同研究機関の倫理審査を済ませ、介入を開始した。本研究は基盤研究B「認知症の家族介護者を対象とした訪問看護師によるCBTの有効性の検討」にて継続する予定である。
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Research Products
(11 results)