2018 Fiscal Year Research-status Report
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15K04781
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
山下 剛 京都大学, 数理解析研究所, 講師 (70444453)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
望月 新一 京都大学, 数理解析研究所, 教授 (10243106)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | 宇宙際幾何 / 遠アーベル幾何 / Hodge-Arakelov理論 / Riemannゼータ |
Outline of Annual Research Achievements |
平成30年度は, 以下を実施した: 1、宇宙際幾何学のさらなる発展の礎および国際的に他の研究者への理解の普及として昨年度に執筆完了した宇宙際Teichmuller理論のサーベイの細部の精査と改定を行った。2、研究分担者の望月は宇宙際Teichmuller理論の発展として有理数体および虚二次体のときの高さ関数の明示的な評価を得ることに成功した。3、シンガポールで行われた全アジア数論会議2018(PANT2018)において、宇宙際Teichmuller理論について講演した。4、フランスJussieu数学研究所の数論セミナーにおいて、宇宙際Teichmuller理論について講演した。5、慶應義塾大学において宇宙際Teichmuller理論の5日間の集中講義を行った。6、それら講演や集中講義を通じて、いわゆる「id版議論」のような宇宙際Teichmuller理論についての典型的な誤解を把握し、正しい理解を発信した。また、宇宙際幾何学のさらなる発展の模索を行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
以前から継続していた宇宙際Teichmuller理論のサーベイの執筆の完了は宇宙際幾何学のさらなる発展の礎および国際的に他の研究者への理解の普及としてとても有意義なものであるが、完了および完了後も点検を続け改訂を重ねるのに多大な時間とエネルギーを使ったのが進捗が遅れている理由の1つである。大きな展望では宇宙際幾何をRiemannゼータの研究に応用することを最終的な目標にしているが、そもそもの問題がやはり極めて難しい問題であるということも進捗が遅れている理由の1つである。
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Strategy for Future Research Activity |
平成30年度は、宇宙際Teichmuller理論の発展としてRiemannゼータに対する宇宙際幾何を、Hodge-Arakelov理論と遠アーベル幾何の両方の側面から模索する。
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Causes of Carryover |
今年度に研究遂行中に使用していたノートパソコンが不具合を起こしたため、来年度購入する予定であったノートパソコンを今年度購入する必要にせまられた。もともと来年度購入する予定であったため研究遂行上まったく問題ない。
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Research Products
(6 results)