2017 Fiscal Year Annual Research Report
Novel Welding Technique of Different Materials: Study of Control Methods to Design of Intermediate Layer Materials
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15K05681
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Research Institution | Akita Prefectural University |
Principal Investigator |
境 英一 秋田県立大学, システム科学技術学部, 助教 (70581289)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
きゅう 建輝 秋田県立大学, システム科学技術学部, 教授 (40244511)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | 接合 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では,中間層射出による新規異種プラスチック溶着法の開発を大きな目的としており,化学構造・熱物性・モルフォロジー・高次構造を制御した中間層マテリアルデザインの達成を目指している.本年度は,前年度の知見を活かして高強度・高耐久性を実現させる中間層構造の設計指針ならびに制御方法の解明と問題点の焙り出しを達成目標とした. この目標達成のために,まずはこれまで十分に検討していなかった射出成形条件の影響を検討した.接合対象にはポリアセタール(POM)とポリメチルメタクリレート(PMMA)を用い,中間層材料にはポリ乳酸(PLA)を用いた. 結果として,中間層にポリ乳酸(PLA)を用いると,射出温度260℃,射出速度20mm/sのときに最大接合強度約40MPa を示した.POM-中間層PLA 界面では,どの温度,速度においてもPOM のスキン層に再溶融時に形成されたと目される再結晶層が認められ,温度が高くなるにつれてその層が大きくなっていた.この再結晶層は,接合時の再溶融により界面近傍でPOM の結晶核が生成されためにできたと考えられ,界面からPOM 内部への方向に一定の温度勾配が生まれるため,一次元方向に成長する柱状結晶となる.柱状結晶を含む再結晶層は,生成時にPOM の内部方向に収縮する要因となるため,PLA とPOM で溶けて強く混じり合わなければ密着低下の要因になることが分かった.すなわち,界面のモルフォロジーや高次構造を制御することが重要であることが分かった. 以上の結果とこれまでの結果を総合的に考察した結果,高強度の異種材料接合体を得るためには,接合対象の化学構造,熱物性だけでなく,モルフォロジーや高次構造の制御も重要であり,その制御には射出成形条件が強く影響することが分かった.
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Research Products
(2 results)