2017 Fiscal Year Annual Research Report
Optimization of three-dimensional riblet by means of high-resolution dual-plane stereoscopic PIV and large-scale DNS
Project/Area Number |
15K05785
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Research Institution | Tokyo University of Agriculture and Technology |
Principal Investigator |
岩本 薫 東京農工大学, 工学(系)研究科(研究院), 教授 (50408712)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | 乱流 / 抵抗低減 / PIV / 直接数値計算 / リブレット |
Outline of Annual Research Achievements |
革新的な3次元形状を有する微細な溝(リブレット)を考案し,乱流摩擦抵抗の低減効果を直接数値計算,及び室内実験を用いて解明することを目的として,以下の二項目を実施した. ・平行平板間乱流の直接数値計算(DNS)の実施 溝間隔が流れ方向へ正弦波状に変化する3次元リブレット形状を有する平行平板間乱流の世界最大規模のDNSを実施した.リブレット形状を規定するパラメータは,リブレットの高さ,幅,振幅,波長,及びスパン方向の平均間隔の5つであり,最適化により最大9.8%の抵抗低減効果を確認した.本形状の拡大・縮小部にそれぞれ下降流・上昇流が誘起され,乱れの主要因であるレイノルズ応力が減少した.また,リブレット近傍の渦の追跡を統計処理した結果,渦は誘起される流れに沿って移流し,また渦の強度は減少した.これらにより,リブレット拡大部における高壁面せん断応力の領域が局在化され,高い抵抗低減効果が得られる.さらに,微小な壁面形状が渦の移流へ与える影響を詳細に検証した結果,ヨー角を有するリブレット壁面の前面で渦がリブレットを乗り越え,後面でも旋回流が生じることで壁面への渦の接近を抑制し,渦の強度を弱体化させることに繋がることが分かった. ・平行平板間乱流の室内実験の実施 DNSで得られた最適な3次元リブレットを平行平板間流路に設置し,抵抗低減効果を評価した.室内実験においては,レイノルズ数を変更することで,粘性スケールで無次元化された3次元リブレットの波長,及びスパン方向間隔を相似形を保って変更することが容易であり,これらの値を最適化した.その結果,DNSで得られた最適形状を0.7倍させた場合において,抵抗低減効果が最大化した.また,平方平板間距離を変更した装置を作成し,レイノルズ数依存性を評価した.その結果,粘性スケールで規格化したリブレット寸法が同一であれば高い抵抗低減効果を得ることが分かった.
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