2015 Fiscal Year Research-status Report
力覚提示による衝突回避誘導とタイヤ力の飽和を考慮した減速・操舵による自動回避制御
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15K05896
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
平岡 敏洋 京都大学, 情報学研究科, 助教 (30311749)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | 衝突回避横加速度 |
Outline of Annual Research Achievements |
(H27-1) 衝突回避横加速度の導出:先行研究で提案した衝突回避減速度 (DCA: Deceleration for Collision Avoidance) の算出法を参考にして,前方障害物に衝突しないために必要な左右それぞれの衝突回避横加速度 (LACA: Lateral Acceleration for Collision Avoidance) の算出法を導出し,より小さな加速度となる方向を避けるべき方向として,その横加速度を生じさせるための操舵角を求めた.さらに,数値シミュレーションによりLACAの導出法の妥当性を検証した.これにより,次年度以降の運転支援システムならびに自動回避制御則で核となる指標が概ね完成したことになる.
(H27-2) 摩擦円を考慮した衝突回避制御則に関する検討:DCAとLACAの値と摩擦円の概念に基づいて,タイヤ力の飽和を考慮した,自動減速と自動操舵の組合せによる衝突回避制御則について検討を開始した.
(H27-3) Haptic Shared Controlの調査:次年度以降,実施予定である「Haptic guidanceによる減速誘導ならび操舵誘導」に関連する研究として,デルフト工科大学のDavid Abbink准教授らが提唱しているHaptic Shared Controlについて,連携研究者である立命館大学・和田隆広教授,David Abbink准教授らと議論を行い,知見の提供を受けた.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
【研究実績の概要】に示した「(H27-2) 摩擦円を考慮した衝突回避制御則に関する検討」は,本来ならば平成27年度中に完了する予定であったが,現時点では検討段階に留まっている.その代わりに,平成28年度に着手する「Haptic guidanceによる減速誘導ならびに操舵誘導」の準備として,【研究実績の概要】に示した「(H27-3) Haptic Shared Controlの調査」を行った.これらの状況を鑑みて,『(2) おおむね順調に進展している』と判断する.
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Strategy for Future Research Activity |
【現在までの進捗状況】で述べたが,本来は平成27年度中に「摩擦円を考慮した衝突回避制御則の導出」を完了する予定であったが遅れている現状にある.そこで平成28年度前半に,この副課題に注力して研究を遂行する.その後,平成28年度中の研究実施計画に記載していた「Haptic guidanceによる減速誘導ならびに操舵誘導」に関する研究を進めていく.また,現時点では口頭発表ならびに論文投稿を行っていないので,平成28年度中にそれぞれ最低1件ずつ行う予定である.
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Causes of Carryover |
【現在までの進捗状況】で述べたが,本来は平成27年度中に「摩擦円を考慮した衝突回避制御則の導出」を完了する予定であったが遅れている現状にあり,そこで使用する予定であった予算が次年度使用額になっている.
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
研究調査ならびに連携研究者との打合せの旅費,数値シミュレーションの環境整備(シミュレーション用PCの購入等),シミュレーション結果のデータ解析に対する実験補助の謝金などに使う予定である.
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