2016 Fiscal Year Research-status Report
次世代超低振動ステッピングモータ駆動システムの開発
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15K05955
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Research Institution | Tokyo City University |
Principal Investigator |
百目鬼 英雄 東京都市大学, 工学部, 教授 (40386355)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | ステッピングモータ / 駆動制御 / 振動・騒音 / 安定性 |
Outline of Annual Research Achievements |
ステッピングモータに特有の不安定現象である中域共振について共振に至る条件を実験により把握することを主目途的として研究を行った。前年度開発した駆動パルス入力と負荷角を同時に計測するシステムの機能拡張を行い、定常状態から中速度領域の周波数まだ徐々に加速し共振に至るまでの状態を測定する装置を開発した。この装置により印加電圧などをパラメータとした実験をした結果、駆動電圧、誘導起電圧と振動が密接に影響しあっていることが確認でき、共振発生の原因究明に開発した測定装置が有用であることが確認できた。 駆動回路を考慮した動特性のシミュレータをMatLab Symulinkにより構築し、実機での結果として比較し満足のいくシミュレータを開発できたことを確認した。電圧方程式と運動方程式を連成さることで、印加電圧と誘導起電圧の位相を含めた解析が可能となった。しかし、モータ定数を固定したシミュレーションでは中域の共振共振を正確には把握できない問題が発生した。実験により共振周波数を詳細に検討した結果、システムの固有振動数に依存していることが確認されて。印加電圧によって微妙に変化しており、振動の低減策までは条件設定に課題を残した。即ち一般にステッピングモータの固有振動数は百数重Hzにあり、中域の共振が発生した場合の振動周波数が、固有振動数と一致することが確認できたため、シミュレーションのモデル修正が必要となった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
共振抑制制御法までは解明できなかったが、振動発生要因と運動特性のシミュレーションまでは完成できた。
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Strategy for Future Research Activity |
実負荷駆動において機械系とのミスマッチなどで振動を発生する例が多いとされることから、模擬装置による実験的検討を行う。実際産業界で問題となっている速度を連続的に可変速した際の振動問題についてボールネジとカップリング、ステッピングモータ駆動系の模擬装置を製作することで、機械系、カップリング、モータそれぞれの振動の影響を機電一体のシミュレータに拡張する。模擬負荷で発生している振動が提案する駆動法の効果を確認するとともに、電気系では制振出来ない周波数域に対して機械系での制振効果の確認を行う。
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Causes of Carryover |
既に発注済であったが、測定装置の納入が遅れたため検収を完了出来なかった。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
測定装置が納入されれば予定通りの執行となる予定。
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Research Products
(2 results)