2017 Fiscal Year Annual Research Report
Energy storage technology with a Lithium ion capacitor using a digital control method of duty ratio
Project/Area Number |
15K05964
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Research Institution | Kindai University |
Principal Investigator |
中田 俊司 近畿大学, 工学部, 准教授 (40506218)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | リチウムイオンキャパシタ / パワーエレクトロニクス / デジタル制御 |
Outline of Annual Research Achievements |
リチウムイオンキャパシタを蓄電デバイスとした充放電回路において、高い充電効率および放電効率を実現するための検討を行った。従来用いていた実験回路の抵抗成分を極力ゼロに近づけるために、基板上にパワーMOSFETおよびインダクタをはんだ付けにより実装を行った回路を用い充放電を行った。使用したリチウムイオンキャパシタは動作下限電圧2.2 Vであるので、充放電時にインダクタの出力電圧が2.3 V以上3.5 Vまで変化するように設定した。エネルギーロスが低減されるように、スイッチングトランジスタがオンとなるデューティ比を8段階切り替え、2.3 Vから3.5 Vの範囲で8段階の階段電圧を生成し、これらの電圧により充放電を行った。充電時において電源から流れ出る電流、および放電時においてキャパシタから戻ってくる電流を電源に直列接続したマルチメータにより測定し、これより充放電効率を求める実験を行った。
充電時の効率は、充電時電源の行った仕事W1とキャパシタに蓄電される電気エネルギーE1を用いてE1/W1となる。ここでW1は電源電圧Vと電源から流れ出た電荷量Q1を用いるとW1= Q1×Vとして求められる。またE1は充電完了時の電気エネルギーと初期状態の電気エネルギーの差として計算される。一方放電時の効率は、放電時電源の受け取った仕事W2とキャパシタから放電される電気エネルギーE2を用いてW2/E2と表せる。ここでW2は電源電圧Vと電源に戻ってきた電荷量Q2を用いるとW2= Q2×Vとして求められる。またE2は放電開始時の電気エネルギーと放電完了時の電気エネルギーの差として計算される。実験よりこれらの効率を求めると、充電時の効率が95.1%、放電時の効率が95.1%となり、充電・放電の両方の過程において、ともに高い効率となることが明らかとなった。
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