2015 Fiscal Year Research-status Report
トラフグ口白症ウイルスの全ゲノム解読とワクチン開発
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15K07558
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Research Institution | Fukui Prefectural University |
Principal Investigator |
宮台 俊明 福井県立大学, 海洋生物資源学部, 教授 (20157663)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
末武 弘章 福井県立大学, 海洋生物資源学部, 准教授 (00334326)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | 口白症 / ウイルス / トラフグ / ゲノム解読 / ワクチン |
Outline of Annual Research Achievements |
口白症ウイルス関連RNA(ゲノム配列と特定されていないため、この呼称を用いる。以下、KARと略記する)の塩基配列をプローブにしてハイブリダイゼーションした場合、既知配列以外の配列はハイブリダイゼーションされなかった。そこで、ウイルスゲノムの未知配列をクローニングするためループPCRという方法を採用してクローニングを試みたところ、一定量のcDNAを増幅することができた。現在次世代シーケンサーで塩基配列を解読する作業を行っている。 in situハイブリダイゼーションでKARの発現部位の検出を試みたところ、小脳の一部を除く全脳の神経細胞において発現することが明らかになった。口白症が劇症に推移して予後が極めて不良な理由は、全脳の神経細胞の機能不全によるものと推測される。 既知のKARをプローブにしてノザンハイブリダイゼーションを行ったところ、感染脳では約8000塩基のRNAが反応した。しかし、反応量は少なく、約1000塩基のRNAが強く反応した。これまでのクローニングされたのはこの約1000塩基のRNAだったと推測される。約8000塩基のRNAが全長のゲノムだとしたら、この配列を解読しなければならない。 トラフグの脳の初代培養を用いて、ワクチンの製造を行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
ゲノムの全長が推測されたが、全ゲノムの解読には至らなかった。 ワクチンの製造が進んでいる。
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Strategy for Future Research Activity |
口白症ウイルスのゲノムの全長を解読する。 ワクチンの効果を検証する。
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Causes of Carryover |
当該年度予算はほぼ使い切り、わずかな残余が生じた。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
物品費に支出を予定している。
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