2017 Fiscal Year Annual Research Report
Mathematical models for induced behaviour in response to the environmental stimulation in tuna speces
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15K07563
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Research Institution | Kindai University |
Principal Investigator |
鳥澤 眞介 近畿大学, 農学部, 講師 (80399097)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | 水産学 / マグロ養殖 / 行動生理 / 魚群行動モデル / ステレオカメラ |
Outline of Annual Research Achievements |
近年,クロマグロをはじめとするマグロ類は資源量の減少が世界的に重大な問題となっており,資源の回復と維持のための方策の実施が急務となっている。そのため,種苗生産から沖合域での浮沈式大型生簀による飼育に至るまでの本格的な完全養殖技術の早急な確立が望まれている。これらを実施するには,特化の著しいマグロ類の行動特性の把握に留まらず,環境刺激(光の強度,空間サイズ,水深,水温,流れ)を受けることによって,どのような行動を発現するのかを明らかにしなければならない。そこで,本研究では申請者らがすでに明らかにした主に視覚に依存した行動をするクロマグロおよびマグロ類が環境変化という外的刺激を受けたときに創発する反応行動の数理モデルの構築を試みている。 マグロ類としてクロマグロ・キハダ・メバチの環境変化による外的刺激の受容特性,反応行動特性を求め,刺激に対する行動の数理モデルを構築することにより統合解析を実施し,反応行動発現機構を明らかにするための実験を行った。マグロ類の外的刺激受容は感覚器の受容特性(特に視覚)を生理学的に求め,外的刺激は環境モニタリング用記録器で計測し,その刺激に対する反応行動特性は行動学的手法により水中ステレオカメラと生物装着式記録計を用いて,3次元の生物行動情報を取得した。 これらの結果を用いた統合解析を工学的アプローチである刺激反応行動の数理モデル(個体ベースモデル)を構築することで,外的刺激と反応行動の関係の本質を明らかにし,構築した反応行動の数理モデルから,対象魚が外的刺激を受けることによって,どのような反応行動を創発するのか明らかにしようと試みた。
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Research Products
(8 results)