2015 Fiscal Year Research-status Report
Project/Area Number |
15K07566
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Research Institution | Japan Fisheries Research and Education Agency |
Principal Investigator |
伏屋 玲子 国立研究開発法人水産総合研究センター, 水産工学研究所, 主任研究員 (40373469)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | クルマエビ / 人工交配 / 自然産卵 / 疾病対策 |
Outline of Annual Research Achievements |
人工交配の方法を確立するために雄の観察と道具の改良を行った.生きたままの雄から精包を摘出した後,精包・交尾栓(白いので目視で観察)の再生は2日後から徐々に観察され,3日後以降は大きくなるため簡単に確認できた.実際に摘出して使用できるのは約1週間を要した.人工交配に連続して摘出する場合は1週間程度かかることがわかった.また,人工交配の際に用いる道具として,ステンレス製のピンセットを使用していたが,樹脂製のものに変更した.さらに先端が尖ったものから丸い形状のものに改良したことによって,挿入時の受精嚢への損傷が防げるようになった. 前課題から継代飼育を行っている温度家系F1を親として,人工交配・自然産卵を試みていたが,途中でフサリウムが発生し,F2作成ができなかった.しかし,そのフサリウム発症個体を用いて,電解水を用いた塩素曝露による除去試験を行うこととなった.フサリウムは脱皮によって症状が軽減されるが,塩素曝露の有無とは関係なく,次の脱皮までの間に症状は悪化することがわかった.また,フサリウムの影響により,脱皮ができても抜けきれず殻が残ったり,一部に形態異常が起きる脱皮不全がみられた. 年度途中で,施設改修により水槽の設置が予定よりも限られたため,27年度は規模が小さくなったが,新規に親エビを飼育し,人工交配・自然産卵により新規温度家系を作成している.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
作成予定であった温度家系F2ができなかったため
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Strategy for Future Research Activity |
種苗生産中のF1個体の雌雄を調べ,温度による性比の影響を検討し,成熟可能になり次第F2作成に移行する.保管しているこれまでの家系サンプルを用いて,新規性連鎖マーカー作成を新たな方法で検討する.
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Causes of Carryover |
施設改修により水槽設置が遅れていることと,F2の生産ができなかったことで,予定額を使用できなかった.
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
次年度は水槽を増やし,新たな親エビ導入により,新規の温度家系作成を進め,既に生産途中である家系についてF2を作成する.
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Research Products
(4 results)