2017 Fiscal Year Annual Research Report
Sex determination technology development of the sturgeon which applied biochemical marker derived from mammal
Project/Area Number |
15K07567
|
Research Institution | Shimane institute for industrial technology |
Principal Investigator |
永瀬 光俊 島根県産業技術センター, 生物応用科, 科長 (00538465)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
会見 忠則 鳥取大学, 農学部, 教授 (90264928)
|
Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2018-03-31
|
Keywords | チョウザメ / ホルモン / 雌雄判別 |
Outline of Annual Research Achievements |
チョウザメは、キャビアとなる魚卵が採れるまでには最低でもふ化後8年以上かかり、他の養殖魚に比べても飼育期間が非常に長い。また、魚卵の価値が高いために、メスは、オスの20倍以上の価格差があるが、オスはほとんど価値がない。そこで、メスのみを育てたいが、形態からの雌雄判別は困難で、確実に判別できるまでには最低でも3年以上かかる。本研究では、チョウザメについて、あくまで機能的な性の違いを出来るだけ早い段階で、誰でも、簡単、迅速に、安価に鑑定できる技術開発を行うことを目的とした。 これまで、ベステル種およびアムール種について、当歳魚の時点から、1カ月ごとに体重、体長、生残率を測定すると同時に、一部の個体にナンバーリングし、血液採取を行った。生化学マーカーの定量を行ったところ、ビテロジェニン濃度に個体差が見られたが、飼育途中で死亡あるいは生育不良になる個体が続出したため、今回用いたサンプリング方法は、魚体に負担が大きいことがわかった。成育過程の生化学マーカーを把握するためには、魚体に負担のかからないサンプリング方法の開発が必要である。 また、ベステル種の1歳魚、2歳魚、雌雄判明した3歳魚についても、血液、尿を採取した。採取した試料は、エストロゲン類(エストラジオール、エストリオール、エストロン)等の生化学マーカーの定量を行い、雌雄の差とホルモン濃度について検討を進めた。その結果、開腹して生殖腺の形態から雌雄が明らかでも、測定値には幅があり、雌雄の差が明らかにできない個体が認められた。この原因としてはエサなどの影響も考えられ、今後さらに検討する。 さらに、チョウザメを生かしたまま簡易に測定できる部位として、ヒレあるいは体表等より各種RNAを抽出する方法について検討した。今後、RNAを調べることにより、雌雄間での遺伝子発現レベルの違いを明らかにする。
|