2016 Fiscal Year Research-status Report
屋上緑化の水循環機構の解明とランドスケープインフラへの展開
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15K07835
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Research Institution | Organization for Landscape and Urban Green Infrastructure |
Principal Investigator |
菊池 佐智子 公益財団法人都市緑化機構, 未登録, 研究員(移行) (50409471)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | 屋上緑化 / 水資源 / ランドスケープ / 緑化植物 / 水文学 / 環境デザイン / レジリエンス |
Outline of Annual Research Achievements |
ランドスケープインフラの水循環機構を明らかにするため、2年目は以下に示す内容に取り組んだ。1.日本建築学会が定めた「雨水活用建築ガイドライン」ほかを購入し、建築における雨水活用の普及に関する基準を調査した。また、平成28年8月24日~26日に福岡大学で開催された2016年度日本建築学会大会に参加し、雨水活用に関する調査研究を聴講、研究者との意見交換を行った。2.日本造園学会、中国風景園林学会、韓国造景学会が共催する「第15回日中韓国際ランドスケープ専門家会議・国際シンポジウム(平成28年10月28日~30日)」に出席し、日本および韓国におけるランドスケープインフラによる水循環の事例報告を聴講した。3.事例調査として、東京都多摩市の株式会社グリーン・ワイズの本社屋上の緑化施工において、雨水流出測定について、専門家として参加した。また、JXDA(特定非営利活動法人日本ゼリスケープデザイン研究協会)が主催するセミナー(東京および名古屋、各1回)に出席し、ランドスケープインフラに使用する植物材料および構造についての資料収集、意見交換を行った。4.(公財)都市緑化機構の特殊緑化共同研究会が行う屋上緑化システムの雨水貯留効果の実測(実験)について、ヒアリングを行い、自身が平成21~23年度に実施した人工降雨装置を用いた実験結果との結果の違いを検討した。 当初、計画を予定していた解析モデルの構築は、若干遅れていることから、今年度、場合によっては、1年間の延長を検討している。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
年度途中で所属が変更になったため、予定していた国際会議や学会等への参加が困難となった。そのため、年度途中から研究計画を若干変更して、本研究課題に取り組んできた。最終年度に予定していた現地調査や屋上緑化施工メーカー、造園会社に対するヒアリングを先行して進めたことから、本年平成29年度には、28年度に実施できなかった屋上緑化の水循環系と機構の解明に着手する。 屋上緑化の水循環系と機構の解明は、本研究課題の重要な目的であることから、場合によっては、1年間の研究期間の延長も検討している。
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Strategy for Future Research Activity |
平成28年度、途中になっていた屋上緑化の水循環経路図の作成に着手する。 また、モデルの整理については、日本建築学会の雨水活用ガイドラインや土木学会の河川工学に関する資料を参考にする。 先行する事例としては、ドイツやシンガポールにおける屋上緑化ガイドラインを入手しており、これらに準じる形で屋上緑化の水循環系と機構の解明に着手する。
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Causes of Carryover |
年度途中で所属が変更になり、研究計画に大幅な変更、遅延が発生した。平成28年度に予定していた国際会議、学会への出席が困難となったこと、海外調査の実施が延長したことがその主な理由である。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
平成27年、28年度に予定していた海外調査を平成29年度中の早い段階で実施する。場所はドイツ(フランクフルトほか)を予定している。現在、投稿準備中の論文が数本あり、それを早い段階で投稿するよう努力する。 基礎的な作業(資料のコピー、データ入力等)については、アルバイト等の人員を準備することも検討し、研究計画に遅れがないように、調整する。
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Research Products
(1 results)