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2016 Fiscal Year Research-status Report

糖鎖による視床下部-下垂体軸の新規調節機構の解明

Research Project

Project/Area Number 15K07954
Research InstitutionKobe Pharmaceutical University

Principal Investigator

中山 喜明  神戸薬科大学, 薬学部, 講師 (40512455)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 小西 守周  神戸薬科大学, 薬学部, 教授 (00322165)
黒坂 光  京都産業大学, 総合生命科学部, 教授 (90186536)
加藤 啓子  京都産業大学, 総合生命科学部, 教授 (90252684)
Project Period (FY) 2015-04-01 – 2018-03-31
Keywords下垂体ホルモン / 視床下部 / 糖転移酵素 / ドーパミン作動性神経
Outline of Annual Research Achievements

成長ホルモンやプロラクチンなどの下垂体前葉ホルモンの分泌は、視床下部からの内分泌シグナルにより厳密に制御される。この視床下部による下垂体制御機構の解明は、下垂体前葉ホルモンの分泌異常により発症する難治性疾患の成因解明や治療法の開発へと繋がるため、医学薬学的に重要な課題である。申請者は、これまでに活性未知の糖転移酵素様遺伝子Galnt17の遺伝子欠損マウスを作製し、それらが低成長ホルモン/高プロラクチン血症を発症することを見出した。Galnt17は下垂体前葉の調節部位である視床下部弓状核に強く発現することから、Galnt17が視床下部による下垂体の制御機構に関与する可能性が期待された。そこで本研究ではGalnt17変異体マウスなどの解析を通じて、Galnt17を介した新たな視床下部-下垂体軸の制御機構を解明することを目的としている。前年度までに、Galnt17遺伝子欠損マウスの解析を通じて、Galnt17が視床下部弓状核からのドーパミンシグナルの低下に起因していることを明らかにしていたが、本年度は、Galnt17遺伝子欠損マウスでは視床下部や線条体におけるドーパミン含量が減少していることを確認し、Galnt17が視床下部のみならず、中脳腹側から線条体に投射するドーパミン神経の機能維持に重要な役割を果たしていることを見出した。さらに、Galnt17によるドーパミン神経調節機構を解析するため、視床下部におけるGalnt17発現細胞の同定を行ったところ、視床下部腹内側核の神経細胞や第三脳室のβ1伸長上衣細胞に発現していることを明らかにした。これらの結果から、Galnt17が視床下部において脳脊髄液中のIGF-1の取り込みなどに関与している可能性が示唆された。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

本年度は、研究開始当初の予定通り、Galnt17遺伝子欠損マウスの視床下部ドーパミン神経系に関する解析を進行することができた。

Strategy for Future Research Activity

本年度の研究により、Galnt17が視床下部や中脳でのドーパミン作動性神経の分化や維持に関与している可能性が示唆された。今後は、この可能性を詳細に検証するため、ドーパミン作動性神経の発生過程を経時的に解析することで、Galnt17の作用について分子レベルで明らかにする方策である。

Causes of Carryover

マウス解析に際し、解析サンプル数の減少が生じたことから、消耗品費の減少に繋がった。

Expenditure Plan for Carryover Budget

本年度に生じた、マウスの解析サンプル数の不足数を補うことを目的に使用する予定である。

URL: 

Published: 2018-01-16  

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