2017 Fiscal Year Annual Research Report
Studies on novel insulin-sensitizing agent based on SHIP2 inhibitors
Project/Area Number |
15K08020
|
Research Institution | University of Toyama |
Principal Investigator |
豊岡 尚樹 富山大学, 大学院理工学研究部(工学), 教授 (10217565)
|
Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2018-03-31
|
Keywords | SHIP2阻害 / ファーマコフォア / インシリコスクリーニング / 3T3-L1 |
Outline of Annual Research Achievements |
申請者らは,先に報告した独自デザインに基づく新規SHIP2阻害剤の構造を基に,独自のSHIP2阻害剤に対するファーマコフォアを設定した。このファーマコフォアに対して,400万化合物を用いたインシリコスクリーニングを行い,構造的多様性を備えた12種類の候補化合物に絞り込み,脂肪細胞3T3-L1を用いAktのリン酸化を示評とした評価を行った。その結果,2種類のヒット化合物を得ることができた。これら2種類のヒット化合物の独自設定したファーマコフォアとの結合様式解析を行い,相互作用に必須であると考えられる水素結合可能な官能基,すなわちヒット化合物1に対してはスルホンアミドおよびアミド基を,ヒット化合物2に対してはフェノール性水酸基およびトリアゾール構造を固定し,誘導体合成を展開した。一次スクリーニングとして,ヒット化合物同定時と同様の脂肪細胞3T3-L1を用いAktのリン酸化を示評とした誘導体の評価を行い,数種類の誘導体について有意なAktリン酸の亢進が見られた。さらに,これらヒット化合物および有意な亢進が見られた誘導体について,Aktlリン酸化の亢進がSHIP2阻害によるものかを確かめるため,同じく脂肪細胞3T3-L1を用いたSHIP2の阻害活性を評価した結果,ヒット化合物2種類にSHIP2阻害効果が認められた。現在,さらに詳細なSHIP2阻害活性について検討を行っており,これらの結果がまとまり次第論文として公表する予定である。
|