2018 Fiscal Year Annual Research Report
Structure-activity relationship of cathinone derivatives
Project/Area Number |
15K08059
|
Research Institution | National Research Institute of Police Science |
Principal Investigator |
辻川 健治 科学警察研究所, 法科学第三部, 主任研究官 (50356193)
|
Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2019-03-31
|
Keywords | カチノン類 / モノアミンオキシダーゼ / 4-メトキシ-N,N-ジメチルカチノン |
Outline of Annual Research Achievements |
カチノン類48化合物、d-メタンフェタミン及びdl-アンフェタミンについて、市販のモノアミンオキシダーゼ(MAO)阻害活性測定キットを用いて、MAO-A及びMAO-Bの阻害活性を評価した。なお、本キットは、MAOにより蛍光強度が経時的に増加するよう設計されているものであり、被験化合物にMAO阻害活性があると、蛍光強度の増加が抑制される。本研究では、蛍光強度の増加の抑制率をMAO阻害率とした。 最初に最終濃度100uMとなるように被験物質を系に添加しMAO阻害率を測定したところ、MAO-Aについては、阻害率50%以上を示したものは4-メトキシ-N,N-ジメチルカチノンのみであった。また、MAO-Bについては、阻害率50%以上を示した被験物質は存在しなかった。次に、4-メトキシ-N,N-ジメチルカチノンのMAO-A阻害活性を詳細に評価するため、最終濃度が410~0.1uMとなるように系に添加し、各濃度における阻害率からMAO-A阻害活性のIC50を求めたところ、63.1uMであった。これは、4-メトキシアンフェタミン、4-メトキシメタンフェタミン、4-メトキシエチルアンフェタミンのMAO-A阻害活性の1/13、1/4、1.2倍に相当した。これらの4-メトキシアンフェタミン類はいずれも中毒死への関与が報告されているものであることから、4-メトキシ-N,N-ジメチルカチノンについても、摂取により致死的な中毒を引き起こす可能性があると推測された。
|