2015 Fiscal Year Research-status Report
白血球活性化抑制による動脈硬化治療を目指した臨床薬理学研究
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15K08592
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Research Institution | University of the Ryukyus |
Principal Investigator |
植田 真一郎 琉球大学, 医学(系)研究科(研究院), 教授 (80285105)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
浦田 秀則 福岡大学, 医学部, 教授 (30289524)
森本 剛 兵庫医科大学, 医学部, 教授 (30378640)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | コルヒチン / 白血球活性化 / アンジオテンシンII |
Outline of Annual Research Achievements |
内臓肥満はインスリン抵抗性や血管内皮障害を介して動脈硬化を促進するが、その病態には脂肪細胞からの遊離脂肪酸が介在する炎症反応亢進が大きく関与している。われわれは遊離脂肪酸上昇によるヒト白血球活性化やアンジオテンシンII 産生能亢進、血管内皮機能障害、好中球活性化によるミエロペロキシダーゼ遊離と内皮細胞での一酸化窒素のavailability 低下などを報告してきた。コルヒチンの標的臓器は白血球であることを考えると、この遊離脂肪酸負荷白血球活性化/内皮機能低下実験系は抗炎症作用の評価に適していると言えるが適切な用量を設定するためにはコルヒチンの組織内濃度とさまざまな指標を用いた白血球活性化抑制作用の関連も検討する必要がある。8名の健常者においてコルヒチン0.5mgを1日1回、一週間投与し、投与前と投与後1時間、24時間、48時間に血中及び白血球中のコルヒチン濃度、脂肪酸負荷前後での白血球のアンジオテンシンII産性能を測定した。コルヒチン濃度は白血球を分離し、さらに多核球と単核球に分離しLCMS/MSで測定した。脂肪酸負荷は白血球の活性化をきたし、好中球中のアンジオテンシンII産性能が有意に亢進した。酵素別に検討するとキマーゼ、カテプシンGを介した産生能は亢進しているが、アンジオテンシン変換酵素を介した産生は亢進していなかった。コルヒチン投与後はこれらの産生亢進は認められず、コルヒチンの白血球活性化抑制作用によりアンジオテンシンII産生亢進も抑制されたものと考えられる。白血球内コルヒチン濃度は48時間後も高値であり、アンジオテンシンII産生亢進もそれに呼応して48時間まで認められている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
コルヒチン濃度測定やex vivoでのアンジオテンシン産性能測定はすでに確立されており、特に問題なく進展している。
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Strategy for Future Research Activity |
脂肪酸負荷後の白血球炎症性蛋白の解析を行い、コルヒチンによるシグナルの抑制について検討を行う。本年の研究では ex vivoの検体を用いたが今後はin vitro実験系での検討も進める。
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Causes of Carryover |
解析の一部が翌年実施となったため。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
翌年実施するデータ管理、解析に用いる。
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Research Products
(1 results)