2017 Fiscal Year Annual Research Report
Development and application of statistical methods to correct for nonresponse bias in the Japan National Health and Nutrition Survey
Project/Area Number |
15K08762
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Research Institution | National Institutes of Biomedical Innovation, Health and Nutrition |
Principal Investigator |
池田 奈由 国立研究開発法人医薬基盤・健康・栄養研究所, 国立健康・栄養研究所 国際栄養情報センター, 研究員 (20573603)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
西 信雄 国立研究開発法人医薬基盤・健康・栄養研究所, 国立健康・栄養研究所 国際栄養情報センター, センター長 (80243228)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | 国民健康・栄養調査 / 国民生活基礎調査 / 非協力者バイアス / 統計手法 / 保健統計 / 非感染性疾患 / レコードリンケージ / シミュレーション |
Outline of Annual Research Achievements |
最終年度の研究では、主に健康指標における非協力者バイアスの有無と修正方法ならびにシステム・ダイナミックスによる協力率のシミュレーション、レコード・リンケージ手法の改善に関する検討を行った。また、海外の研究者からの協力を得て、データの制約を考慮した統計解析手法を用いて、非感染性疾患要因等を含む健康指標の長期推移と分布に関する検討を行った。 国民生活基礎調査(以下、基礎調査)の健康票と国民健康・栄養調査(以下、栄養調査)の双方の調査項目である喫煙状況を活用し、栄養調査における喫煙率の非協力者バイアスについて検討した。平成25年基礎調査の協力者のうち同年の栄養調査で抽出された者を、協力群と非協力群に分類して解析を行った結果、協力群から得られた喫煙率におけるバイアスは限定的である可能性を示した。 非協力者バイアスを修正するための統計手法として、多重代入法による身体測定値の変化について検討した。平成16,19,22,25年基礎調査と栄養調査のデータを用いて、非協力群のBMIと腹囲を欠損値と見なして多重代入法で補完して解析を行った。その結果、協力群における上半身肥満率の非協力者バイアスを修正できる可能性を示した。 栄養調査の標本は、国勢調査から基礎調査を通して二段階で抽出されているが、データ利用の制約により国勢調査とのリンケージが不可能である。人口当たりの協力率を算出するため、システム・ダイナミックスの手法を用いてシミュレーションを行った。その結果、栄養調査の人口当たり協力率は低下傾向にあり、性・調査票別に差があることを明らかにした。さらに、海外の研究者からの協力を得て、システム・ダイナミックスの手法を用いて昭和50年~平成27年の成人BMIからエネルギーバランスを推定した。その結果、性・BMI階級によって推移が異なる可能性を示した。
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