2018 Fiscal Year Research-status Report
小児入院患者における薬剤関連エラーによる健康被害の疫学と費用分析研究
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15K08862
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| Research Institution | Hyogo Medical University |
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Principal Investigator |
作間 未織 兵庫医科大学, 医学部, 講師 (60349587)
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| Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
森本 剛 兵庫医科大学, 医学部, 教授 (30378640)
井田 博幸 東京慈恵会医科大学, 医学部, 教授 (90167255)
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| Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2020-03-31
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| Keywords | 医療の質 / 薬剤関連エラー / 薬剤性有害事象 / 小児医療 / 費用分析研究 / 臨床疫学研究 |
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| Outline of Annual Research Achievements |
本年度は、昨年度に引き続き精力的に医師レビューを行い、ほぼ全ての一次データについて医師レビューを終えることができた。
一次データとは、十分に訓練した看護師レビューワーらによって、研究対象の全患者のカルテを経時的かつ網羅的に調査し収集されたデータであり、患者背景（潜在的リスクファクター）並びに薬剤に関連する詳細な情報、薬剤関連エラー、エラーによる健康被害の可能性が疑われる事象をすべて抽出したものである。一次データの収集方法と、本年度に実施した医師レビューのプロセスは、薬剤関連エラーを科学的、客観的に、かつ再現性高く同定するため、本研究の研究分担者でもある森本らによって確立された（Morimoto et al. Qual Saf Health Care, 2004）方法論に基づき実施した。
この方法論に基づき、独立した医師3名で医師レビューを行い、全ての一次データについて薬剤関連エラーの発生及びエラーによる健康被害の発生といった主要イベントの評価と同定を行った。更にこの同定されたエラーや健康被害については、発生段階、原因、予防・緩和可能性、責任職種、責任薬剤、健康被害の重症度などの詳細な評価も行った。次年度はこの医師レビューの判定が一致していない症例や判定困難な症例について、上記3名の医師に加え、有害事象研究のエキスパートである医師１名を追加した計4名の医師によるレビューディスカッションにて全データのイベント評価と同定を行う。データ固定後は、データベースを構築し、薬剤関連エラー及びエラーによる薬剤性有害事象の詳細な分析と共に、それらの費用効果の検討も行う予定である。
本研究は、有害事象研究の世界的標準の方法論で実施しており、得られる結果は国際的な比較が可能であり、汎用性もあるため、本邦の医療現場のみならず、医療システムや文化の異なる海外の医療現場にも貢献できると期待される。
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| Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
昨年度より、医師レビューに参加する医師を増員して対応を行なったため、本年度は医師レビューをほぼ終了することができ、おおむね、研究再開後の研究実施計画通りに研究が進展している。
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| Strategy for Future Research Activity |
次年度も、研究再開後の研究実施計画に従い、研究を実施する。次年度は研究最終年度となるため、予定通りに研究を完遂できるよう、万全の体制を整え研究を進めていく。
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| Causes of Carryover |
医師レビュー終了後の、データベース作成のための研究補助員に関する人件費において、一昨年度に研究中断が発生したため、未使用額が生じた。研究再開後の研究計画に従い、次年度にはデータベース作成を行うため、データ管理及びデータベース作成のための人件費として、今後使用する予定である。
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