2017 Fiscal Year Research-status Report
胃癌早期診断マーカーとしての胃液中エクソソーム由来マイクロRNAの解析
Project/Area Number |
15K08958
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Research Institution | Osaka City University |
Principal Investigator |
荒川 哲男 大阪市立大学, 大学院医学研究科, 教授 (60145779)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
藤原 靖弘 大阪市立大学, 大学院医学研究科, 教授 (40285292)
渡邉 俊雄 大阪市立大学, 大学院医学研究科, 准教授 (50336773)
谷川 徹也 大阪市立大学, 大学院医学研究科, 准教授 (70423879)
富永 和作 大阪医科大学, 医学部, 特別任命教員教授 (80336768)
田中 史生 大阪市立大学, 大学院医学研究科, 講師 (20623292)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | 噴門部癌 / 胃液 / エクソソーム / マイクロRNA / 逆流性食道炎 |
Outline of Annual Research Achievements |
1.早期胃癌に対する内視鏡的粘膜下層剥離術の前後における胃液及び血液からのエクソソームおよびマイクロRNAの抽出と遺伝子解析(1)臨床研究を行うため倫理委員会へ研究実施申請を行い受理された。現在症例集積中である。(2)胃液からエクソソームを抽出しターゲットとなるエクソソーム由来マイクロRNAに対する定量的リアルタイムRT-PCR法を行うための最適なプロトコールを確立した。
2.逆流性食道炎モデルにおける血中マイクロRNAの発現について 食生活やライフスタイルの欧米化に伴い、我が国でも噴門部癌の発症頻度が増加しつつある。このことから、我々は噴門部癌のリスクファクターである逆流性食道炎の実験動物モデルにおけるマイクロRNAの発現動態について検討した。逆流性食道炎誘発ラットモデルにおいて血中のエクソソーム由来マイクロRNAのうちmiR-29a-3pの発現および食道組織におけるmiR-223-3pの発現が健常コントロールラットに比し増加していた。これらのエクソソームは逆流性食道炎および噴門部癌の病態に何らかの役割を有し、早期診断や病態の解明への研究につながる可能性が示唆された。
3. 細胞培養系を用いた胃液中のエクソソーム由来マイクロRNAの検討モデルを作成した。細胞はAGS, MKN45, MKN7, NUGCを用いた。現在エクソソーム由来マイクロRNAの発現パターンの解析とその生物学的意義の検討を行っている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
症例の登録に遅れが生じ、それに伴い胃液中からのエクソソームの抽出、エクソソーム由来マイクロRNAの測定と解析が遅れている。
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Strategy for Future Research Activity |
本研究に適合する症例の登録を進め必要な検体を収集する。 胃癌細胞株を用いて胃癌細胞含有胃液モデルを作成し、エクソソームおよびエクソソーム由来マイクロRNAの抽出と解析を行う。 ターゲットとなるマイクロRNAを選定し、その発現パターンと胃癌における生物学的意義を細胞培養研究により行う。
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Causes of Carryover |
(理由) H29年度に計画していた研究計画が未施行となっている。 (使用計画) 計画に従い、研究を遂行する。
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