2016 Fiscal Year Research-status Report
アクアポリン2で選定したレスポンダーにおけるトルバプタン長期投与の有効性の検討
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15K09065
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Research Institution | University of Toyama |
Principal Investigator |
絹川 弘一郎 富山大学, 大学院医学薬学研究部(医学), 教授 (00345216)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
今村 輝彦 東京大学, 医学部附属病院, 特任助教 (80746652) [Withdrawn]
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | アクアポリン2 |
Outline of Annual Research Achievements |
心不全におけるトルバプタンに対する反応は一様でないことが知られており,そのノンレスポンダーのメカニズムには不明な点が多い.この研究ではアクアポリン2の尿中濃度による層別化を試みて,レスポンダーとノンレスポンダーの違いに迫ろうとする試みである.これまで,レスポンダーの判別に尿浸透圧を用いてきたが,アクアポリン2とバソプレシンの測定により精密な分別が可能となった.一方で,ノンレスポンダーとなる要素として高齢者や腎機能障害の合併餓死させれるものの,そこから集合管の機能障害に至る道筋が明確でない.そこで,まず腎不全患者においてレスポンダーとノンレスポンダーが存在するのか,またどのようなメカニズムが存在するのかも検討することにした.今年度は腎不全患者においては全般にアクアポリン2の濃度は低いものの,心不全患者と異なり,ノンレスポンダーの割合は低いことがわかった.なぜこのような違いが生じているのかは引き続き検討を要する.さらに腎組織におけるアクアポリン2の染色により頻度は少ないながら高度腎機能障害の患者においてノンレスポンダーが存在し,その患者では集合管に全くアクアポリン2が染色されないことも判明した.これは過去の症例報告とも合致する知見であり,この観点からも引き続き検討を加えていく予定である.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
腎臓領域におけるトルバプタンのレスポンダーの解析に着手することができ,またアクアポリン2の染色とともに尿中濃度の定量も自らの施設内で可能となった
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Strategy for Future Research Activity |
以前から施行していた割り付け試験についてはおおむね2017年6月をめどに一旦終了することで新たな知見が得られるものと考えている
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Research Products
(2 results)