2018 Fiscal Year Annual Research Report
Long-term prognosis of aquaporin-defined responders for tolvaptan in heart failure and renal dysfunction
Project/Area Number |
15K09065
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Research Institution | University of Toyama |
Principal Investigator |
絹川 弘一郎 富山大学, 大学院医学薬学研究部(医学), 教授 (00345216)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
今村 輝彦 東京大学, 医学部附属病院, 助教 (80746652) [Withdrawn]
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | aquaporin 2 / tolvaptan / heart failure / responder / renal dysfunction |
Outline of Annual Research Achievements |
この研究ではリアルワールドに近い患者背景のもとでは高齢者,HFpEFの多い状況でもトルバプタンの急性効果はほとんどすべての患者で認められた.またその急性効果については以前の検討通り,尿中AQP2/血漿AVP比0.5x103以上であれば良いことも確認できた.尿中AQP2は尿浸透圧との相関もよく,バソプレシンシグナリングの良い指標であると考えられる.しかしながら,以前の壮年者を中心とした検討と著しい違いは尿中AQP2/血漿AVP比も保たれ,実際トルバプタンの利尿効果もあり,トルバプタンを継続投与した患者でも予後が悪い群が存在することである.最後の図4を見ると尿中AQP2/血漿AVP比が3.733を下回るとレスポンダーであってもトルバプタンの効果が失われる可能性がある.トルバプタンの急性期のレスポンスは尿中AQP2/血漿AVP比0.5x103以上で担保されるが,予後改善効果はより高い尿中AQP2/血漿AVP比が必要となる可能性がある.多変量解析ではより強い因子としてeGFRが存在し,腎機能低下とともに尿中AQP2/血漿AVP比が低下することを考えると,腎機能が一定以上低下した場合にはトルバプタンの長期継続投与も入院回避効果が少なくなると考えられる.カットオフ値からはeGFR40程度と推測され,かなり心不全ステージの早期からトルバプタンを併用する必要性がありそうである.腎機能障害と尿中AQP2の低下は以前から指摘している通りであるが,その正確なメカニズムについては引き続き検討が必要と考えられる.
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Research Products
(4 results)