2016 Fiscal Year Research-status Report
自己免疫性肺胞蛋白症におけるB細胞活性化因子の役割と治療応用に関する研究
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15K09203
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Research Institution | Clinical Research Center, National Hospital Organization, Kinki-Chuo Chest Medical Center |
Principal Investigator |
広瀬 雅樹 独立行政法人国立病院機構(近畿中央胸部疾患センター臨床研究センター), 臨床研究センター, 流動研究員 (90470195)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
井上 義一 独立行政法人国立病院機構(近畿中央胸部疾患センター臨床研究センター), 臨床研究センター, 臨床研究センター長 (90240895)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | 自己免疫性肺胞蛋白症 |
Outline of Annual Research Achievements |
血清中の抗GM-CSF自己抗体価が陽性と確認された自己免疫性肺胞蛋白症(APAP)115例、健常コントロール34例、肺疾患コントロール13例の血清中および気管支洗浄液中(BALF)のBAFF値およびAPRIL値を検討した。昨年度はAPAP患者が50症例と少数であったが、本年度、稀少新患のPAPで100症例のBAFF, APRIL値を評価した。APAP患者でBAFFは、906.0 (771.0-1251.4) pg/ml, APRILは、8.9 (4.9-12.0) pg/mlと健常コントロールより高値を認め、統計学的にもそれぞれp<0.0001, p<0.04と有意な上昇である事が多数症例にて確認できた。 また、フローサイトメトリーを用いて末梢血、BALF検体の細胞表面抗原 (CD19, 20, 69)の評価を行った。末梢血検体を用いた評価では、APAP患者においてCD19のみ健常者と比べ有意な上昇が認められた (p<0.001)。この結果からもAPAP病態はB細胞が活性した状態であることが示唆された。また、CD20, CD69に関しても統計的有意差は認めないものの健常者、肺疾患コントロールと比べ高いトレンドを確認した。BALF検体を用いた評価では、CD69のみ肺疾患コントロールと比べ有意な低下が認められた。CD19, CD20に関してはAPAP患者と肺疾患コントロールで差は認められなかった。 本年度の結果より、APAP患者病態ではB細胞活性化因子が過剰産生されていることが確認できた。また、末梢血においてはB細胞が健常者と比べ増加していることが確認できたが、肺局所においては肺疾患コントロールと比べ有意な増加は認められなかった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
細胞表面抗原評価に対して研究協力頂く患者への同意取得が少なかった。
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Strategy for Future Research Activity |
BALF検体を用いた細胞表面抗原評価において、CD69が肺疾患コントロールと比べAPAP患者が有意に低下していたことを精査する。健常者からのBALF検体は入手不可能なので疾患コントロールの臨床情報を精査する。その他に関しては、平成28年度同様に当初の計画通り遂行していく。
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Causes of Carryover |
細胞表面抗原評価に対して研究協力頂く患者への同意取得が少なかったため。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
最終年度でもあることより速やかに検体を確保し当初の研究計画が遂行できるようにする。
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Research Products
(9 results)
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[Journal Article] Classification of idiopathic interstitial pneumonias using anti-myxovirus resistance-protein 1 autoantibody2017
Author(s)
Yoshimasa Hamano, Hiroshi Kida, Shoichi Ihara, Akihiro Murakami, Masahiro Yanagawa, Ken Ueda, Osamu Honda, Lokesh P. Tripathi, Toru Arai, Masaki Hirose, et al.
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Journal Title
Scientific Reports
Volume: 7
Pages: 1-15
DOI
Peer Reviewed / Int'l Joint Research
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[Journal Article] Efficacy and Safety of Long-Term Sirolimus Therapy for Asian Patients with Lymphangioleiomyomatosis2016
Author(s)
Takada T, Mikami A, Kitamura N, Seyama K, Inoue Y, Nagai K, Suzuki M, Moriyama H, Akasaka K, Tazawa R, Hirai T, Mishima M, Hayashida M, Hirose M, Sugimoto C, Arai T, Hattori N, Watanabe K, Tamada T, Yoshizawa H, Akazawa K, Tanaka T, Yagi K, Young LR, McCormack FX, Nakata K
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Journal Title
AnnalsATS
Volume: 13
Pages: 1912-1922
DOI
Peer Reviewed / Int'l Joint Research
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