2016 Fiscal Year Research-status Report
脳磁計を用いた安静時および刺激誘発脳活動における脳内神経接続の測定に関する研究
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15K09349
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
寳珠山 稔 名古屋大学, 脳とこころの研究センター, 教授 (30270482)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | 誘発脳反応 / 脳内ネットワーク / 脳磁場 / connectivity |
Outline of Annual Research Achievements |
平成28年度は皮質間ネットワーク解析を進め、運動に関する皮質間ネットワークの知見を得て複数の国際専門学術雑誌に成果を報告した(Iwatsuki, Hoshiyama et al., 2016; Obayashi and Hoshiyama, 2017; Oyama, Hoshiyama et al., 2017; Uemura, Hoshiyama et al., 2017)。生理学的知見として、脳内の刺激情報は刺激後2秒以降も情報処理ネットワークに残存している点(Uemuram, Hoshiyama, et al., in submission)を明らかにできたことは、記憶や感覚運動連関、痛み後の病的可塑変化の形成に関する基礎的知見と考え評価した。末梢神経障害としての手根管症候群症例の検討では(Iwatsuki, Hoshiyama, et al., 2016),脳内の脱抑制反応の検出に成功し、末梢神経障害が脳内ネットワークの脱抑制性変化を生じることを明らかにし、慢性疼痛を生じる端緒となる病理に関連することが示唆された。また、切断肢症例(Oyama, Hoshiyama et al., 2017)では、義手装具の操作熟達に伴い、脳内ネットワークが変化していく所見を見出した。安静時脳磁図の解析は各年代の健常成人のデータの収集を終えて、解析を進めることができている。核磁気共鳴画像による構造的情報との対比を行う体制が整った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
平成28年度までに4編の国際英文雑誌への研究成果の報告を行い、成果が得られている点を評価している。また、最終年度へ向けたデータの蓄積も完了し、予定していた研究を概ね順調に展開したと考えている。
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Strategy for Future Research Activity |
最終年度である平成29年度は、収集したデータの解析を行い、複数の国際学術雑誌への投稿を予定している。既に複数の論文作成に着手しており、実績成果報告へ順調に進捗している。 近年の解析手法の進歩により、最終年度前半に解析電算機を購入し、更にスピードを速めた成果報告を目指している。
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Causes of Carryover |
研究は順調に進捗している。 脳機能解析プログラムの更新により解析機器(パーソナルコンピュータ)の購入を平成28年度に予定していたが、プログラムバージョンの更新で購入が平成29年度にずれ込んでいる。そのための経費が次年度使用額として繰り越されているが、早期に執行の予定であり計画に支障は無い。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
平成28年度より次年度使用額として生じた約80万円は年度当初(6月頃)までに予定の解析機器に支出予定である。
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Research Products
(3 results)