2018 Fiscal Year Research-status Report
血管新生抑制因子THBS1の白色脂肪細胞褐色化における意義
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15K09386
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
井上 真由美 京都大学, 医学研究科, 特定教授 (80512079)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | 肥満 / 脂肪細胞 / 細胞外基質 |
Outline of Annual Research Achievements |
Thrombospondin1 (THBS1)は血管新生抑制因子として癌治療への応用が考えられてきた。 一方、米国で高度肥満患者の脂肪組織においてThbs1の遺伝子発現が増 強しているという報告があり、我々はTHBS1と肥満との関連に注 目した。 我々はすでにThbs1ノックアウトマウスでは高脂肪食負荷による肥満抵抗性を示し、コ ントロールと比較してインスリンへの反応性を 維持することを報告した(Inoue et al. Endocrinology)。また、米国と同様に日本においてもThbs1遺伝子は肥満患者の脂肪組織で発現が増加していることを明らかにして報告した(Mastuo et al. Metabolism)。 我々はTHBS1をはじめとする細胞外基質の肥満症の発症メカニズムにおける意義を明らかにするためにいくつかの検討を行ってきた。なかでも、THBS1の下流のシグナル伝達を明らかにするために行ったスクリーニングで見出したいくつかの候補遺伝子についてその意義を解析しているところである。スクリーニングで検出したいくつかの遺伝子のうち、THBS1をはじめとする細胞外基質の働きに対する作用調節因子と思われる遺伝子についての機能解析をおこなっているところである。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
主たる研究者の所属変更、身分変更により、実験補助員の変更、実験環境の変更があったため。
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Strategy for Future Research Activity |
本研究費の最終年度として研究成果をまとめ、今後の研究に継続してさらに推進させていく基礎とする。
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Causes of Carryover |
主たる研究者の所属・身分変更による研究の遅延により、予算を次年度に繰り越し、研究を継続する。
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