2016 Fiscal Year Research-status Report
膵β細胞TRPM2を介した新規インスリン分泌惹起経路における蛋白・蛋白機能連関
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15K09396
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Research Institution | Jichi Medical University |
Principal Investigator |
加計 正文 自治医科大学, 医学部, 客員教授 (90214270)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | インスリン分泌 / 膵ラ氏島 / TRPM2 |
Outline of Annual Research Achievements |
膵β細胞のtransient receptor potential (TRP) channelは背景電流として膜電位形成に関与している重要なチャネルである。我々はTRPチャネルの中でもTRPM2あるいはTRPC3に注目して数編の論文を発表してきた。TRPM2はインクレチンホルモンであるGLP-1の作用機序の中でβ細胞刺激性ホルモンとして糖尿病の治療に用いられている薬物であるが、その作用機序を解明して発表した。GLP-1が作用するとβ細胞は脱分極するが、この機序はcAMP産生とその結果においてTRPM2チャネルの開口が証明された。平成27年度は胃から放出されるグレリンのインスリン分泌抑制にもcAMP産生抑制とTRPM2チャネル抑制によるβ細胞過分極が関与していることを報告したが、平成28年度にはこれらの知見をまとめて創設を発表した。 Kakei M, Yoshida M, Dezaki K, et al. Glucose and gtp-binding protein-coupled receptor cooperatively regulate transient receptor potential-channels to stimulate insulin secretion [review]. Endocr J, 2016; 63(10): 867-876. この論文ではATP感受性KチャネルとTRPM2チャネルの相対的活動度の違いによるβ細胞の膜電位調節とインスリン分泌調節を解説した論文で以下のようにまとめられる。 (1)TRPM2はGLP-1受容体の下流のシグナルの最終蛋白である。(2)TRPM2の開口は膜の脱分極を示す(3)TRPM2は温度依存性である (4)TRPM2はグルコース依存性であり、グルコース代謝により活性化される。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
TRPM2チャネルや拝啓電流とインスリン分泌の制御に関しての論文は我々の施設から3本の論文を発表した。また平成28年度には総説を1篇発表した。平成28年度末には更にアドレナリンによるインスリン分泌抑制にもcAMP産生抑制とTRPM2チャネル抑制の機構があることを明らかにしてDiabetes誌に発表した。合計5編の発表をした。以上よりおおむね順調な研究進捗と評価する。
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Strategy for Future Research Activity |
今後の研究推進は学会において、更に発表を進めること、総説論文を発表し、我々の作業仮設の社会的広報を進めていく予定である。
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Causes of Carryover |
実験に必要な消耗品の執行が遅れた
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
次年度は動物代、試薬代、インスリン測定キット代、出張旅費、印刷代、論文作成費用、広報費用等に使用する目的で計上予定
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Research Products
(6 results)
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[Journal Article] Endogenous alpha2a-adrenoceptor-operated sympathoadrenergic tones attenuate insulin secretion via camp/trpm2 signaling.2017
Author(s)
Ito K, Dezaki K, Yoshida M, Yamada H, Miura R, Rita RS, Ookawara S, Tabei K, Kawakami M, Hara K, Morishita Y, Yada T, and Kakei M
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Journal Title
Diabetes
Volume: 66
Pages: 699-709
DOI
Peer Reviewed / Open Access / Acknowledgement Compliant
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