2017 Fiscal Year Annual Research Report
Establishment of diagnostic procedure and the new diagnostic criteria of mitochondrial cardiomyopathy based on an Imaging technology
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15K09679
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
武田 充人 北海道大学, 大学病院, 助教 (00374413)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山田 勇磨 北海道大学, 薬学研究院, 准教授 (60451431)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | ミトコンドリア心筋症 / 電子顕微鏡 / ステレオロジー |
Outline of Annual Research Achievements |
ミトコンドリア心筋症の診断法の確立にむけて、平成27年度は動物実験およびヒトのミトコンドリア心筋症におけるイメージング評価系の確立を行った。平成28年度はヒトにおけるイメージング評価法の確立を行った。平成29年度はミトコンドリア心筋症におけるイメージングを用いた診断基準の確立を行った。
まずモデル病態動物におけるイメージング評価系ではトコンドリア心筋症マウスモデルにおいて膜電位依存性蛍光試薬を用いて膜電位の低下を認めた。ミトコンドリア心筋症患者において皮膚生検から線維芽細胞を作成し、膜電位依存性蛍光試薬を用いたミトコンドリアの観察を行った。また、細胞外フラックスアナライザーを用いたミトコンドリア機能評価において最大酸素消費速度の低下を認めた。心筋生検検体を用いた呼吸酵素活性測定および電子顕微鏡による超微形態観察を行い、以下の結果を認めた。1.ミトコンドリア心筋症の超微形態は他の肥大型心筋症と比べて数、サイズ、クリスタ形態に明らかな相違を認めた。さらに心筋ミトコンドリアを定量解析する目的でステレオロジーを用いたミトコンドリア体積密度の計測に着手し、ミトコンドリア心筋症ではミトコンドリア体積密度が有意に高いことを認めた。2.ミトコンドリア心筋症では呼吸鎖酵素複合体活性の単数、複数の低下を認めた。3.ミトコンドリア心筋症では皮膚線維芽細胞でもミトコンドリア機能異常を認めた。以上よりミトコンドリア心筋症の確定診断において呼吸鎖酵素複合体の酵素活性および電子顕微鏡像によるミトコンドリア形態観察は必須条件であることを確信した。また、皮膚線維芽細胞のミトコンドリア機能評価は心筋生検が困難な症例に応用可能と思われた。
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Research Products
(25 results)