2018 Fiscal Year Annual Research Report
The establishment of rapid diagnostic method for acute infectious eruption using LAMP
Project/Area Number |
15K09743
|
Research Institution | Shimane University |
Principal Investigator |
新原 寛之 島根大学, 学術研究院医学・看護学系, 講師 (60362935)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
河野 邦江 島根大学, 医学部, 特別協力研究員 (20432619)
|
Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2019-03-31
|
Keywords | 急性発疹症 / ウイルス / LAMP法 / 迅速診断 / ヘルペス |
Outline of Annual Research Achievements |
急性発疹症には、ウイルス・細菌などの感染症に加えて薬疹などのアレルギー性疾患が含まれ、時に重篤かつ致死的とな得、迅速な感染性発疹症の鑑別法の確立は急務である。本研究の目的は、LAMP法(Loop-mediated isothermal amplification method) を用いて急性感染性発疹症の分子遺伝学的診断法の診断体制の確立を試み、実用可能性を検証する事である。本研究では、2017年度までに急性感染性発疹症の疑いのある患者を対象とした病原体遺伝子診断体制(DNA・RNA抽出体制、プライマー類の準備)を整えた。 2018年度までに、急性皮膚発疹症患者より412個の臨床検体(組織および痂疲199検体、血液42検体、スワブ171検体、重複あり)を収集し得た。検体を収集し得た急性皮膚発疹症は、単純ヘルペス1、2あるいは帯状疱疹疑い313検体(組織138検体、血液9検体、スワブ166検体)、伝染性単核球症疑い1検体(組織1検体)、サイトメガロウイルス疑い4検体(組織2検体、スワブ2検体)、HHV6疑い2検体(組織2検体)、手足口病疑い2検体(組織、スワブ各1検体)、重症熱性血小板減少症候群疑い2検体(血液2検体)、水痘疑い2検体(スワブ2検体)、リケッチア疑い87検体(組織および痂疲66検体、血液31検体)、等であった。採取された臨床検体は、LAMP法およびPCR法、Real-time PCR法を用いて、疑いの感染症の病原体遺伝子の検出を試み、診断補助として用いた。 結果、鑑別を必要とした検体のうち183検体で陽性所見が得られた。検体の多くが、herpes simplex virus-1 (HSV-1) またはvaricella zoster virus (VZV) 陽性を示し、ヘルペスウイルスの臨床診断にはこれら分子遺伝学的診断法の診断体制が極めて役立つことが示された。
|
Research Products
(5 results)