2017 Fiscal Year Annual Research Report
Overcoming chemoresistance in esophageal cancer by regulating autophagy
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15K10097
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Research Institution | Osaka International Cancer Institute |
Principal Investigator |
宮田 博志 地方独立行政法人大阪府立病院機構大阪国際がんセンター(研究所), その他部局等, 副部長 (80362713)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
杉村 啓二郎 地方独立行政法人大阪府立病院機構大阪国際がんセンター(研究所), その他部局等, 診療主任 (00571374)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | 食道癌 / 化学療法 / 抵抗性 / オートファジー / マイトファジー |
Outline of Annual Research Achievements |
食道癌切除例217例(術前治療58例、術前化学療法159例)を対象としてLC3、Pink1の免疫染色を行い、その発現と臨床病理学因子との関連を検討した。 正常食道扁平上皮ではLC3、Pink1ともに低発現だったが、食道癌ではLC3高発現群は47.9%に、Pink1高発現群は48.4%に認めた。Pink1高発現群は術前化学療法例において有意に多かった(未治療例:36.2%,化療例:52.8%,p=0.032)。 術前化学療法159例では、病理学的奏効例(grade 1b以上)の割合はLC3高発現群で20.7%、低発現群で42.9%であり、奏功例が低発現群で有意に多かった(p=0.004)。Pink1においても同様に奏効例が低発現群で有意に多かった(高発現群17.9%、低発現群46.7%、p<0.001)。術前未治療例ではLC3、Pink1発現は有意な予後因子ではなかったが、術前化療症例では、Pink1高発現は有意な予後増悪因子であった(p=0.007)。多変量解析でもPink1高発現は腫瘍深達度、リンパ節転移とともに食道癌術前化学療法例における独立予後増悪因子であった(p=0.042)。 食道扁平上皮癌細胞株(TE11)を用いてLC3,Pink1の化学療法による変化、化学療法感受性との関連を検討した。シスプラチン暴露により、時間依存性、濃度依存性にLC3のオートファゴソーム膜結合型であるLC3-IIとPink1の発現が誘導されることをwestern blottingにて確認した。オートファジー阻害作用を持つクロロキンを投与すると食道扁平上皮癌細胞株のシスプラチンと5-FUに対する感受性が増強することをWSTアッセイにて確認した。また、si-Pink1を食道扁平上皮癌細胞株にtransfectすることでPink1発現を抑制すると、同様にシスプラチン、5-FUに対する感受性が増強した。
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