2015 Fiscal Year Research-status Report
リポソームとNKT細胞免疫系を用いたアレルギー性鼻炎の新規治療法
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15K10778
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Research Institution | Chiba University |
Principal Investigator |
米倉 修二 千葉大学, 医学部附属病院, 助教 (20400939)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | アレルギー性鼻炎 / NKT細胞 / Liposome / α-Galactosylceramide |
Outline of Annual Research Achievements |
liposomeを利用したDrug Delivaryの解析に関しては、まずlipo-αGalcerを標識するためローダミンが含有されたlipo-αGalcer作成した。ローダミン含有lipo-αGalcer舌下1時間後に頸部リンパ節へのlipo-αGalcer取り込みが確認され、さらに舌下3時間でNKT細胞のpoputationの増殖を認めた。 アレルギー性鼻炎感作発症モデルマウスの検討では、発症群lipo-OVA投与でくしゃみおよび鼻掻き症状の有意な改善を認め、血液所見も同様に血中IgE産生は有意に抑えられる一方でIgG2a、IgAは有意に増加が認められた。ただし、PBSを点鼻した未発症placebo群と比較するとIgEは依然高い値を示していた。頸部リンパ節中のサイトカインは、IL-4の抑制、IFN-γの増強を示しており、血液データおよび頸部リンパ節のいずれもTh1/Th2バランスのTh1シフトを示す結果となった。またq-PCRにて発症群lipo-OVA投与にてTh17のマスターレギュレーションであるレチノイン酸受容体様オーファン受容体(ROR)γtの抑制傾向を認めた。 アレルギー炎症抑制効果に対するNKT細胞免疫系の機能解析ではCD1d-/-マウスと比較してWTマウスは鼻症状の抑制を認めた。lipo-αGalcerの舌下投与に伴うNKT細胞の頸部リンパ節の増強により症状が抑制されることが証明された。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
liposomeを利用したDrug Delivaryの解析に関して、lipo-αGalcerを標識するためローダミンが含有されたlipo-αGalcer作成することができ、舌下投与後に頸部リンパ節へ取り込まれることが確認でき、さらに機能解析まで進めることが出来ている。
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Strategy for Future Research Activity |
アレルギー性鼻炎感作発症モデルマウスにおいて、q-PCRで発症群lipo-OVA投与にてTh17のマスターレギュレーションであるレチノイン酸受容体様オーファン受容体(ROR)γtの抑制傾向を認めており、今後検証を行っていく。また、リンパ節中のサイトカイン評価およびq-PCR評価、血清イムノグロブリンの検討も行っていく。
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Causes of Carryover |
概ね、計画通りの実支出であったが、数万円の端数の繰越金が生じた。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
繰越金は雑費に使用する。
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Research Products
(1 results)