2016 Fiscal Year Research-status Report
In vitro口腔発がんモデルを用いた新規分子標的治療法の開発
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15K11284
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Research Institution | Hyogo Medical University |
Principal Investigator |
頭司 雄介 兵庫医科大学, 医学部, 研究生(研究員) (80581206)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
岸本 裕充 兵庫医科大学, 医学部, 教授 (30291818)
野口 一馬 兵庫医科大学, 医学部, 准教授 (50309473)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | 口腔癌 / in vitro発癌 / 病態モデル |
Outline of Annual Research Achievements |
研究代表者らが樹立したヒト正常舌角化細胞(Human Tongue Keratinocyte: HTK)を用いたin vitro口腔発癌モデルを利用し、分子標的薬、放射線療法などの抗腫瘍効果を検討する。その結果をふまえ、口腔癌における転移関連遺伝子・がん幹細胞関連遺伝子など、新た棚分子標的候補を検索し、それらを標的とした治療法の開発を目指している。 本年度は、HPV感染陽性HTK細胞およびHPV感染陰性HTK細胞、さらに従来よりin vitorで研究応用されているHSC-3(HPV negative)およびリンパ節転移株であるHSC-3M(HPV negative)、SCCKN(HPV negative)、SCC25(HPV negative)、UPCA-SCC090(HPV positive)を用いてシスプラチン感受性、ヒト頭頸部癌に唯一使用可能な分子標的薬でEGFR抗体であるセツキシマブの感受性、放射線感受性を検討した。その結果、IC50においてHPV negativeの口腔癌培養細胞はHPV positiveの口腔癌培養細胞と比較して明らかに感受性が低く、耐性誘導が容易であることが分かった。この原因を考察すべく次世代シークエンサーを用いてp53やEGFRの遺伝子変異を解析した。 また、従来の報告通り、放射線感受性はHPV positiveの口腔癌培養細胞はHPV negativeのものと比較して明らかに感受性を示した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
研究の時間的制約があり、動物実験などは取りかかれていない。ただしin vitroについては順調に研究を進めている。
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Strategy for Future Research Activity |
新しいWHOの口腔・咽頭癌のTNM分類においてわれわれは以前より解析していたようにHPV(Human Papillomavirus)の感染の有無により治療方針が異なることが提唱されている。われわれの実験系でも放射線感受性に違いを確認している。今後は更なる解析を検討する。
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Causes of Carryover |
本年度は研究時間やin vitroの研究に時間がかかったことから、実験動物の費用が残金となっている。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
次年度の動物実験の費用に使用予定である。
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Research Products
(2 results)