2017 Fiscal Year Annual Research Report
Development of new oral cancer treatments focused on mTOR inhibition leading to the anti-aging prevention and the healthy life-span extension
Project/Area Number |
15K11292
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Research Institution | Yamaguchi University |
Principal Investigator |
原田 耕志 山口大学, 大学院医学系研究科, 助教 (60253217)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | mTOR阻害剤 / 口腔扁平上皮癌 / Rapamycin / 5-FU / 併用療法 / リンパ管新生抑制 / 細胞老化抑制 |
Outline of Annual Research Achievements |
ヌードマウス背部皮下への移植の容易さから、HSC4腫瘍あるいはSAS腫瘍を有する担癌ヌードマウスを作製し、Rapamycin 5mg/kg/日と5-FU 10mg/kg/日を、それぞれ単独あるいは併用にて週3回投与を3週間行った。コントロール群(未処理対照)と比較して、Rapamycinと5-FUの併用療法では、 HSC4腫瘍に対しては約72%の縮小を示し、SAS腫瘍に対しては約57%の縮小を示した。残存腫瘍を対象に、免疫染色法を用いて細胞老化や寿命延長関連因子の発現を検索したところ、細胞老化促進につながるp16の発現は、コントロール群と比較して、5-FU群では軽度の発現増強を認めたが、Rapamycin群では顕著に発現が減弱し、Rapamycin+5-FU群において軽度の発現減弱を認めた。一方、生存シグナルであるPI3KおよびAktの発現は、コントロール群と比較して、5-FU群では発現減弱を認めたが、Rapamycin群では発現増強を認め、Rapamycin+5-FU群において軽度の発現増強を認めた。また細胞周期を停止させるp27、p21の発現は、コントロール群と比較して、5-FU群では軽度の発現増強を認めたが、Rapamycin群では顕著に発現が減弱し、Rapamycin+5-FU群では軽度の発現増強を認めた。さらに、血管新生に関わるVEGFの発現およびリンパ管新生に関わるpodoplaninの発現は、コントロール群と比較して、5-FU群では軽度の発現減弱を認めたが、Rapamycin群でも発現が減弱し、Rapamycin+5-FU群において顕著な発現減弱を認めた。なお、5-FU群は治療終了後400日以内にすべて死亡したが、Rapamycin群はすべて、Rapamycin+5-FU群は5匹中3匹が、治療終了後550日以上生存可能であった。
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