2016 Fiscal Year Research-status Report
学校歯科保健支援ICTシステムを導入した自律的健康づくりを目指す食育介入の効果
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15K11419
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Research Institution | The University of Tokushima |
Principal Investigator |
土井 登紀子 徳島大学, 大学院医歯薬学研究部(歯学系), 助教 (70747683)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
日野出 大輔 徳島大学, 大学院医歯薬学研究部(歯学系), 教授 (70189801)
吉岡 昌美 徳島大学, 大学院医歯薬学研究部(歯学系), 准教授 (90243708)
中江 弘美 徳島大学, 大学院医歯薬学研究部(歯学系), 助教 (00709511)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | 学校歯科保健 / 肥満 / 歯肉の炎症 / 歯科保健指導 |
Outline of Annual Research Achievements |
高校生を対象とした研究:2013年度から2016年度に徳島県内のA高校に在籍した1年生の男子生徒1027名を対象とし、保健調査結果と学校健康診断結果との連結データを用いて分析を行った。対象者を歯肉の炎症の有無(健康またはG/GO)で2群に分けて従属変数とし、BMI(≧25or<25)、3つの保健調査項目、歯垢、齲歯数、歯列を独立変数とした二項ロジスティック回帰分析を行った。分析結果から歯肉の炎症と肥満の関連性が示され、歯列不正である者はオッズ比にて2.07倍、歯垢付着がある者は21.66倍、BMI≧25である者は1.78倍歯肉の炎症が起こり易いことが示された。以上の結果より、高校生男子において、歯肉の炎症は肥満と関連することが明らかとなった。さらに、2016度の歯科健康診断において、GOと診断された1年生男子生徒50名に対し、養護教諭が学校歯科保健ICTシステムの利用及び4~5名を1グループとした口腔衛生に関する個別歯科保健指導を実施した。2013年度の歯科健康診断でGOと診断された1年生男子生徒71名を対照群として、1年後の変化を比較することにより介入の効果をカイ二乗検定にて分析したところ、対照群と比較して介入群では1年後の歯肉の状態が有意に改善していた(p<0.01)。以上より、養護教諭による個別歯科保健指導が歯肉の炎症の改善に効果的であることが明らかになった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
高校生男子を対象とした研究において、2013年度から2016年度に徳島県内のA高校に在籍した1年生の男子生徒1027名に対し保健調査を実施し、保健調査結果と健康診断結果を連結させたデータを用いて分析を行った。分析の結果、歯肉の炎症と肥満の関連性が示され、BMI≧25である者は1.78倍(信頼区間:1.08-2.95)歯肉の炎症が起こり易いなどの結果が得られている。上記の結果から、本研究課題の高校での活動においては、おおむね順調に進んでいると考えられる。
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Strategy for Future Research Activity |
引き続き、高校生男子を対象とし、1年次から3年次のBMIの変化に伴い歯肉の状態や他の生活習慣が変化するのか追跡調査を行う。調査結果を分析することで、肥満の改善に寄与する習慣を明らかにする。
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Causes of Carryover |
3月に納品となり、支払いが完了していないため。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
4月に支払いが完了する予定である。
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Research Products
(6 results)