2016 Fiscal Year Research-status Report
改訂道徳的感受性質問紙日本語版(J-MSQ) 学生版の開発
Project/Area Number |
15K11488
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Research Institution | Chubu University |
Principal Investigator |
滝沢 美世志 中部大学, 看護実習センター, 助教 (20736269)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
太田 勝正 名古屋大学, 医学系研究科(保健), 教授 (60194156)
前田 樹海 東京有明医療大学, 看護学部, 教授 (80291574)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | 看護学生 / 道徳的感受性 / 尺度開発 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的である、倫理に関する理論的な知識、および状況の文脈的な理解から道徳的な問題を識別する能力である道徳的感受性について、看護学生がどの程度身についているかを客観的に測定することのできる信頼性と妥当性を備えた尺度を開発するために、今年度も昨年度と同様にフォーカスグループインタビュー、および質問紙調査を行った。 1.27年度に開発した改訂道徳的感受性質問紙日本語版(J-MSQ)学生版第2版原案ver.2の結果をまとめたものを学会発表した。 2.J-MSQ学生版第2版原案ver.2で明らかになった修正点について、1つの設問に対して表現、およびキーワードを変えた類似の質問を複数作成して第2版原案ver.3を作成した。 3.第2版原案ver.3の表面妥当性について、看護学生で構成されたフォーカスグループインタビューにより、(1)尺度で問われている場面の理解について問題点を明らかにし、さらに(2)1つの設問に対して複数ある質問候補の中から最も理解しやすい質問を選んでもらい、尺度を構成する質問の候補として選別した。参加者は、看護専門学校の2年生6名、3年生6名の合計12名であった。各グループのインタビュー時間は、それぞれ60分であった。 4.フォーカスグループインタビューに基づいて質問の追加を行った第2版原案ver.4(24項目)を用いて、調査協力の得られた看護専門学校7校、看護大学2校に質問紙を配布した。回収率が低かったため、追加で調査依頼を行い、最終的に看護専門学校8校、看護大学3校の合計1,995名の看護学生を対象とした質問紙調査を行った。480部の回収を得て、現在データ解析を進めている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
看護師向けの道徳的感受性質問紙日本語版(J-MSQ)と同じ3因子構造となる学生版の道徳的感受性尺度の開発を進めているが、期待する因子構造が得られず、追加の質問文の表現の修正を行い、フォーカスグループインタビューの確認が入ったが、本調査の遂行に向けて、おおむね計画通りに進んでいる。
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Strategy for Future Research Activity |
28年度の調査で収集したデータの解析を行い、信頼性、妥当性を確保した学生版の道徳的感受性尺度を完成させ、それを用いて1年後(29年度末)に再調査を行う。
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Causes of Carryover |
調査協力の得られた学校の数が少なく、調査の対象者数が少なくなった。さらに対象者からの回収率も低かったため経費が削減された。また、購入を予定したいた統計解析ソフトのバージョンアップが予定されていたため今年度に購入することとしたため、その分の予算が未執行となった。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
29年度は、質問紙調査で得られたデータの解析のために、バージョンアップされた統計解析ソフトSPSS(Ver.24)を購入する予定である。また、再調査のための経費、ならびに研究成果の国際誌投稿のための英文校閲等の経費に充てる予定である。
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Research Products
(2 results)