2015 Fiscal Year Research-status Report
褥瘡予防のための足部・下腿部の産熱保持寝具・被覆用具による血流維持効果の検証
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15K11491
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| Research Institution | Mukogawa Women's University |
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Principal Investigator |
阿曽 洋子 武庫川女子大学, 看護学部, 教授 (80127175)
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| Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
石澤 美保子 奈良県立医科大学, 医学部, 教授 (10458078)
宮嶋 正子 武庫川女子大学, 看護学部, 教授 (40461181)
片山 恵 武庫川女子大学, 看護学部, 准教授 (60295772)
伊部 亜希 敦賀市立看護大学, 看護学部, 准教授 (80452431)
林 愛乃 敦賀市立看護大学, 看護学部, 助手 (20735310) [Withdrawn]
藤本 かおり 武庫川女子大学, 看護学部, 助教 (60757441)
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| Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2019-03-31
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| Keywords | 寝床内気候 / 褥瘡予防 |
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| Outline of Annual Research Achievements |
褥瘡はその発生を予防することが重要であり、予防ケアでは看護が重要な役割を担っている。褥瘡発生要因は局所の虚血であるが、褥瘡好発部位である足部・下腿部は、体幹とは違い、外気温や被覆状態などの周囲の環境（温度・湿度）による温度変化を受け、血流の増減が生じやすい。本研究は、褥瘡発生リスクが高い長期臥床高齢者を対象とし、寝床内気候と足部・下腿部の血流にどのような関係があるかを検討し、足部・下腿部の血流を維持する看護ケアを考案することを目的としている。そのため、平成27年度は、健康高齢者における寝床内温度・湿度と足部・下腿部の血流との関係を分析するため、地域に居住しＡＤＬが自立している高齢者を対象とし実験を行った。
室内温度を25℃、湿度を50％に設定した人工気象室において、下腿部にかけ布団の被覆がある状態と被覆がない状態を設定し、対象者がベッド上臥床した状態で測定した。測定内容は、胸部、下腿、足底の皮膚表面温度・湿度および、足部付近の寝床内温度・湿度、下腿の深部温度、足底の血流量である。温度と湿度は温湿度データロガを用い、深部温は深部温計、血流量はレーザー血流計を用いた。
かけ布団の被覆がある状態では、足底の皮膚表面温度は33℃であり、被覆がない状態での31℃から明らかな温度上昇が見られ、血流量も同様に、被覆がある方が有意に増加した。また、深部温度も被覆による上昇が見られたが、胸部温度は34℃前後の値で、かけ布団の被覆有無による変化は認められなかった。また、寝床内温度の変化と皮膚表面温度の変化に正の相関が認められ、足部付近の被覆環境と皮膚血流状態との関係が確認された。また、血流に影響する要因として、体温（鼓膜温測定）、自律神経機能（心拍測定）についても分析を行ったが、計測に関する課題が明らかとなったため、今後更に検討する必要が認められた。
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| Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
健康高齢者における寝床内温度・湿度と足部、下腿の血流状態の変化が確認され、目的としたデータおよび今後の検討課題が得られていることから、順調に進展しているとした。
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| Strategy for Future Research Activity |
平成27年度に得られたデータおよび、課題を踏まえ、入院中の臥床患者を対象として、臥床時の寝床内温度・湿度および足部の血流（温度）を確認し、寝床内気候と足部・下腿部の血流にどのような関係があるかを検討する。
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| Causes of Carryover |
当初、研究出張を予定していた主研究者と分担者が、学内業務のため出張できなかった。また、実験で使用する人件費、消耗品費が予想より抑えられたため次年度繰越金が生じた。
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| Expenditure Plan for Carryover Budget |
1.今年度の実験で課題が残った測定方法を検討するために、確認実験を行う予定をしている。その実験で必要な人件費、消耗品費に使用する。
2.当初計画である「入院中の臥床患者の臥床時の寝床内温度・湿度および足部の血流（温度）を確認し、寝床内気候と足部・下腿部の血流にどのような関係があるかを検討する。」ため臨地へ赴き、介入実験を行う。その実験で必要な人件費、旅費、測定機器の追加購入、消耗品費に使用する。
3.研究成果を学会発表するための旅費として使用する。
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Research Products
(2 results)
