2016 Fiscal Year Research-status Report
思春期の抑うつと乳幼児期からの家庭要因及び環境要因に関する研究
Project/Area Number |
15K11880
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Research Institution | Hamamatsu University School of Medicine |
Principal Investigator |
水田 明子 浜松医科大学, 医学部, 助教 (50515830)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
尾島 俊之 浜松医科大学, 医学部, 教授 (50275674)
山口 久芳 静岡大学, 教育学部, 特任教授 (50749661)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | メンタルヘルス / ソーシャルキャピタル / 思春期 / ダブル介護 / 経済 / 身体発育 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、保護者から把握する家庭状況、経済状況や地域のソーシャルキャピタルが、中学生や保護者のメンタルヘルスにどのように影響しているかを検証することである。 平成27年度は調査に協力の得られる中学校を選定し、調査の趣旨説明と調査内容の検討を行い調査票を作成した。静岡県湖西市の公立中学校で、平成28度6月に初回調査として中学生とその保護者、クラス担任に質問紙調査を実施した。平成29年3月に中学生に対して追跡調査を実施した。身体検査の計測値を、生徒の同意を得て1学期(身長、体重、視力、歯)と3学期(身長、体重)について調査協力校からの提供を得た。 中学生に対しては、クラスの結束やクラス担任のサポートというクラスレベルのソーシャルキャピタルの1年間の変化が生徒の抑うつに関連するかを前向き研究として調査することができた。さらに、保護者から、経済状況を後ろ向きに子どもの出生時、7歳、現在(中学生)の経済状況について、主観的な経済状況と共に、就労状況、所得についても把握することができたことは特筆すべき成果である。 平成年度は、保護者のダブル介護の状況に着目し、保護者のメンタルヘルスとの関連について分析を行い、International Nursing Research Conference 2017への抄録の投稿を行った。今後、論文化を進めていく。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
調査計画に従い、調査協力校からの聞き取り調査、アンケート調査が予定通り実施できた。
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Strategy for Future Research Activity |
実施したアンケート調査のデータを分析し、中学生のメンタルヘルスと保護者のメンタルヘルスに関連する要因を縦断的に明らかにすることで、因果の方向を特定する。成果を国際誌で発表すると共に論文化を進め、国際誌への投稿を目指す。
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Causes of Carryover |
年度末に実施した追跡調査の印刷等に必要な経費の読み違えをし不足分として前倒し請求を行ったが、アンケート用紙の袋詰め作業や初回調査のデータ入力を業者に委託せず研究者とアルバイト要員で行うことにより、経費の節約が可能となった。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
追跡調査のデータ入力もアルバイトで行い、国内外での研究成果の発表や国際誌への投稿にかかる英文校正費など有効に使用したい。
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