2016 Fiscal Year Annual Research Report
A Gamma-ray camera to visualize 3-D distribution of radioactive 137-Cs sources
Project/Area Number |
15K12208
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Research Institution | Waseda University |
Principal Investigator |
片岡 淳 早稲田大学, 理工学術院, 教授 (90334507)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 土壌汚染 / 3D深度分布 / 散乱ガンマ線 / ガンマ線カメラ |
Outline of Annual Research Achievements |
ヘビーメタル製の各種ピンホールカメラを各種製作し、100keV領域以下をターゲットにしたイメージング実験を行った。センサーとしては Ce;GAGGシンチレータの高精細アレイ(0.5mmピッチ)を用い、これとマルチアノードPMTないしはMPPCアレイを接合し、新規開発の64chアナログデータ処理システムで読み出した。レートが高い状況(10 kcps以上)で画像が歪むなど細かい問題は生じたが、パルスのDC成分をカットすることにより対処した。厚みの異なる土壌やコンクリート中に線源を配置し、これらの2次元位置と深さ方向の同定を行った。約5mmの精度で3次元位置同定に成功している。並行して、詳細なGeant-4 シミュレーションを用いた福島フィールド実験の再現も継続し、測定で得られたスペクトル分布を概ね正確に再現することに成功した。震災から6年を経た現在、福島では137-Csの線量寄与のみが顕著であり、比較的空間分布の再現はたやすい。今後は多数の線種が空間的にも入り混じる、より複雑な状況を想定した試験を継続して行い、本手法の有用性を高めていきたい。また、60-Co照射施設などでは散乱ガンマ線が支配的なため、やはり同手法が有効になる可能性がある。一方で、レートの問題からパルス読み出しが出来ず、電流読み出しで「色づけ」(エネルギー分け)をする必要が生ずる。今回、3色シンチレータの発光比率を用いることで、線種をおおまかに決定する、新しい手法も開発した。
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Research Products
(4 results)