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2018 Fiscal Year Annual Research Report

Collagen peptide-based identification of bird bone fragments found with a female corpse

Research Project

Project/Area Number 15K12439
Research InstitutionHokkaido University

Principal Investigator

江田 真毅  北海道大学, 総合博物館, 講師 (60452546)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 川上 和人  国立研究開発法人森林研究・整備機構, 森林総合研究所, 主任研究員 等 (50353652)
Project Period (FY) 2015-04-01 – 2019-03-31
Keywordsコラーゲンタンパク / 種同定 / 遺跡出土動物骨
Outline of Annual Research Achievements

土井ヶ浜遺跡1号人骨(通称「鵜を抱く女」)と共伴した鳥骨をコラーゲンタンパク分析により同定するために、現生の日本産鳥類を中心にコラーゲンタンパクのトリプシン切断断片のピークリストを作成するとともに、「鵜を抱く女」と共伴した鳥骨片のうち形態的特徴のある大型破片と接合する断片のコラーゲンタンパク分析を実施した。今年度は以下の実験をおこなった。
1.「鵜を抱く女」と共伴した形態的特徴のある大型破片と接合する鳥骨片3点について,コラーゲンタンパク分析を実施した。その結果,すべての資料でトリプシン切断断片のピークリストが得られた。3点のピークリストは高い類似性を示し、同一種に由来する可能性が高いことが示唆された。
2.骨の形態学的解析から含まれる可能性が考えられたフクロウ科、タカ科、カモメ科およびウ科のピークリストと、「鵜を抱く女」と共伴した鳥骨から抽出したコラーゲンのピークリストを比較した結果、3つの鳥骨片のピークリストでは、フクロウ科に特異的な2つのピークが認められた。一方、ウ科、カモメ科、タカ科に特異的なピークはいずれも認められなかった。また、他の分類群では確認されるもののフクロウ科にはないピークも、一貫して確認されなかった。これらのことから、「鵜を抱く女」と共伴した形態的特徴のある大きな骨と接合する3つの鳥骨片はフクロウ科に由来すると考えられた。
3.これまでの分析で、日本産鳥類を中心に48科168種について良好なトリプシン切断断片のピークリストが得られた。得られたピークには特定の科あるいは特定の複数の科に特徴的に出現するものが含まれていた。これらのことから、骨中のコラーゲンタンパクのアミノ酸配列は鳥綱の科内あるいはより低次の分類群内においても変異があり、これらのピークを利用して科あるいはより低次の分類群を単位とした遺跡資料の同定に利用できると考えられた。

  • Research Products

    (4 results)

All 2019 2018 Other

All Int'l Joint Research (1 results) Presentation (3 results)

  • [Int'l Joint Research] 浙江省文物考古研究所(中国)

    • Country Name
      CHINA
    • Counterpart Institution
      浙江省文物考古研究所
  • [Presentation] 「鵜を抱く女」が「抱く」鳥は何か?コラーゲン分析と形態解析からの検討2019

    • Author(s)
      江田真毅・泉 洋江・川上和人・沖田絵麻
    • Organizer
      日本文化財科学会第36回大会
  • [Presentation] 長江下流域の新石器・稲作農耕社会でニワトリは利用されていたのか?―コラーゲンタンパク分析からの検討2019

    • Author(s)
      江田真毅・泉 洋江・菊地大樹・孫国平
    • Organizer
      日本動物考古学会第7回大会
  • [Presentation] 「鵜を抱く女」が抱く鳥は何か?コラーゲン分析からの検討2018

    • Author(s)
      江田真毅・泉 洋江・川上和人・沖田絵麻
    • Organizer
      日本文化財科学会第35回大会

URL: 

Published: 2019-12-27  

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