2016 Fiscal Year Annual Research Report
Elucidation of systemic regulatory mechanisms of cognitive function
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15K12703
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Research Institution | National Center for Geriatrics and Gerontology |
Principal Investigator |
田口 明子 国立研究開発法人国立長寿医療研究センター, 統合加齢神経科学研究部, 部長 (80517186)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
徳永 暁憲 国立研究開発法人国立長寿医療研究センター, 統合加齢神経科学研究部, 室長 (70549451)
多田 敬典 国立研究開発法人国立長寿医療研究センター, 統合加齢神経科学研究部, 室長 (20464993)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 脳インスリンシグナル / 老化 / 糖尿病 / 認知機能障害 / 血中因子 / 体系的機構 / アルツハイマー病 / 次世代型アルツハイマーモデル |
Outline of Annual Research Achievements |
これまで、我々は、脳のインスリンシグナルが、寿命および老化に伴う認知機能の変化に関与することを見出していた。しかしながら、糖尿病に伴う認知機能の低下にも脳インスリンシグナルが関与するかについては不明であった。我々は、認知機能障害を伴う糖尿病モデルとして生理的2型糖尿病モデル(Diet Induced Obesity:DIO)マウスを採用し、脳インスリンシグナルについて検討を行った。その結果、DIOマウスの脳インスリンシグナルは老化同様の変化を伴うことが判った。さらに、DIOマウスと同齢野生型(WT)マウス間の交換輸血およびパラバイオーシスの実験から、DIOマウスの認知機能衰退と脳インスリンシグナルの変化が血中因子を介した体系的な機構に因るものであることを見出し、DIOマウスの血中から、原因因子の候補となる血中因子群を同定した(血中因子群を含む研究成果について、現在、特許申請準備中)。 次に我々は、脳インスリンシグナルの変化および同定した血中因子と認知症との関係を調べるため、次世代型アルツハイマー病モデル(APPKI)マウス(理研BSI西道研究室との共同研究)を用いて解析を行った。予備実験結果から、認知機能障害を発症するとされる6ヶ月齢以降のAPPKIマウスの脳インスリンシグナルは、老齢および糖尿病モデルマウスと同様の変化を示す傾向にあることが判り、さらに、興味深いことに、認知機能障害をまだ発症しない6ヶ月齢以前のAPPKIマウスの血中で、我々が同定した血中因子がDIOマウスと同様に変化している傾向にあることを見出している。解析に必要なAPPKIマウスの数がまだ十分に得られていないため、現在、繁殖を行っている。数が得られ次第、予備実験結果の確認と更なる解析を行う予定である。
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Research Products
(11 results)
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[Journal Article] Neonatal isolation augments social dominance by altering actin dynamics in the medial prefrontal cortex2016
Author(s)
Tada H, Miyazaki T, Takemoto K, Takase K, Jitsuki S, Nakajima W, Koide M, Yamamoto N, Komiya K, Suyama K, Sano A, Taguchi A, Takahashi T
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Journal Title
PNAS
Volume: 113(45)
Pages: 7097-7105
Peer Reviewed / Open Access
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