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2017 Fiscal Year Annual Research Report

The Poetics of the Wind: Lyre and Gyre

Research Project

Project/Area Number 15K12858
Research InstitutionUniversity of the Ryukyus

Principal Investigator

石川 隆士  琉球大学, 法文学部, 教授 (60315455)

Project Period (FY) 2015-04-01 – 2018-03-31
Keywords英文学 / モダニズム / W. B. Yeats / アイルランド / 風 / 竪琴 / 螺旋
Outline of Annual Research Achievements

本研究は自らを取り囲む空間に対する人間の意識の変遷を、英語文学における風の表象という側面から明らかにすることを目的としている。風の詩学とは、風にかかわる言説を体系的に分析することであり、本応募課題においては「竪琴」と「螺旋」という二つの修辞をその機軸とした。
「竪琴」はギリシャ神話の昔から世界の体系性の象徴であったが、ロマン主義以降、照応的調和の象徴となっていった。一方「螺旋」は混在する多様な存在が互いの関係を見出しながら実現されていく生成的な調和を表象している。特に20世紀以降、世界の多元化に符合するように「螺旋」は顕著にたち現れる。この照応的調和から生成的調和へ向かう表象の変遷は、自らを取り囲む空間の内なる原理を積極的に創造する意識への移行と連動していると仮定でき、この自らを取り囲むものとの「見えざる関係」を最も本質的に表象する修辞として風に焦点を絞り、この風を導き手としながら照応的調和から生成的調和への変遷を追究した。
本研究課題期間においては、「イオリアの竪琴」の修辞を英国ロマン派詩人との概念的な関係性の中で追究し、W.B.イェイツの二重螺旋が20世紀からの多元的世界の生成に符合していることと、その多元的世界の表象としての螺旋の修辞が21世紀の詩人においても機能していることを明らかにすると同時にW.B.イェイツの二重螺旋が自らその多元的世界の構成に参与するという姿勢についても追求し、世界国際学会における研究発表を3回実施し、2本の査読付き研究論文を執筆した。最終年度としてはアメリカでの調査、国内での情報収集を予定していたが、当初より大幅にに予算が削られている事もあり、ニューヨークで開催された国際学会での研究発表とそれに関わる資料調査に作業を専念させた。

Research Products

(2 results)

All 2017

All Journal Article (1 results) (of which Peer Reviewed: 1 results) Presentation (1 results) (of which Int'l Joint Research: 1 results)

  • [Journal Article] Noli me Tangere: “Nineteen Hundred and Nineteen”における触れる風2017

    • Author(s)
      石川隆士
    • Journal Title

      地域文化論叢

      Volume: 18 Pages: 77-88

    • Peer Reviewed
  • [Presentation] The Formation of Double Gyres: 1917, the Beginning of Generative Harmony2017

    • Author(s)
      石川隆士
    • Organizer
      International Yeats Society
    • Int'l Joint Research

URL: 

Published: 2018-12-17  

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