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2016 Fiscal Year Research-status Report

社会実態調査に即したヘイト・スピーチ規制の総合的研究

Research Project

Project/Area Number 15K12974
Research InstitutionRyukoku University

Principal Investigator

金 尚均  龍谷大学, 法学部, 教授 (00274150)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 中村 一成  大阪経済法科大学, 公私立大学の部局等, 研究員 (10725188)
山本 崇記  静岡大学, 地域創造学環, 准教授 (80573617)
Project Period (FY) 2015-04-01 – 2018-03-31
Keywordsヘイトスピーチ / 人種差別 / ヘイトスピーチ解消法
Outline of Annual Research Achievements

全国の民族学校に通う約1500名の高校生に、日本におけるヘイトスピーチの状況並び差別事情についてアンケート調査を行った。意識調査は、全国九つの朝鮮学校高級部と二つの民族学校の高校生と、外国にルーツを持ち大阪府内の公立高校に通う生徒の一部を対象にアンケートを実施。1483人の回答を得た。
在日コリアンらの排斥を訴えるデモや街宣活動に民族学校の生徒らの過半数が憤りを感じる一方、デモや街宣の参加者について「いつか分かり合える」と考える生徒が「理解し合えない」を上回っていることが調査で分かった。外国にルーツを持つ10代後半の若者たちは、差別をあおるヘイトスピーチに傷つきつつも、希望は捨てていない状況が見て取れた。
それによると、回答者の大半の1453人が朝鮮半島にルーツを持ち、全体の80%が生活の中で「差別を感じる」と回答し、排斥のデモや街宣に遭遇した生徒は25%だった。デモや街宣には全体の76%が怒りを、46%が恐怖を感じたと表明(複数回答)。怒りや恐怖の理由は、73%が「人間として平等に扱われていない」と答えた。
一方、デモ参加者をどう感じるか聞いたところ、「許せないが、同じ社会に生きる人間だからいつか分かり合える」が全体の40%を占め、「許せない。絶対に理解し合えない」の38%を上回った。
ドイツ並びスイスにおける人種差別解決のための対策並びヘイトスピーチ規制について、比較検討することができた。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

1: Research has progressed more than it was originally planned.

Reason

民族学校に通う高校生を対象にアンケート調査を実施したが、予想とは異なり、多くの学校ならび生徒が協力してくれた。このことによりアンケート調査とその結果について十分な客観性を担保することができた。
海外の研究者の協力を得ることができ、日本におけるヘイトスピーチ問題の解決並びそのための立法作業の必要性についてドイツ並びその他のヨーロッパ諸国の経験を比較参考にすることができた。

Strategy for Future Research Activity

総まとめとしてシンポジウムを開催する予定

Causes of Carryover

シンポジウムを実施する計画を立てていることからそのための予算をつくるため

Expenditure Plan for Carryover Budget

シンポジウム使用のための電子機器
シンポジウム参加者の交通費・宿泊など

  • Research Products

    (6 results)

All 2016

All Journal Article (4 results) Book (2 results)

  • [Journal Article] 人種差別表現に対する法的規制の保護法益2016

    • Author(s)
      金 尚均
    • Journal Title

      龍谷政策学論集

      Volume: 5 Pages: 55~72

  • [Journal Article] 差別に立ち向かう姿勢を明示した大阪市のヘイトスピーチ対処条例2016

    • Author(s)
      金 尚均
    • Journal Title

      世界

      Volume: 879 Pages: 33-36

  • [Journal Article] 「在特会」徳島県教祖襲撃事件で高松高裁が画期的判決2016

    • Author(s)
      中村一成
    • Journal Title

      金曜日

      Volume: 24巻18号 Pages: 46~48

  • [Journal Article] 徳島県教組襲撃事件・民事訴訟の行方2016

    • Author(s)
      中村一成
    • Journal Title

      金曜日

      Volume: 24巻6号 Pages: 46~48

  • [Book] 思想としての朝鮮籍2016

    • Author(s)
      中村一成
    • Total Pages
      240
    • Publisher
      岩波書店
  • [Book] ヘイトスピーチによる被害実態調査と人間の尊厳の保障2016

    • Author(s)
      金 尚均
    • Total Pages
      105
    • Publisher
      龍谷大学宗教部

URL: 

Published: 2018-01-16  

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