2016 Fiscal Year Annual Research Report
Narrative approach of innovation process
Project/Area Number |
15K13047
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Research Institution | Saitama University |
Principal Investigator |
宇田川 元一 埼玉大学, 人文社会科学研究科, 准教授 (70409481)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
黒澤 壮史 神戸学院大学, 経営学部, 准教授 (10548845)
佐々木 将人 一橋大学, 大学院商学研究科, 准教授 (60515063)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | ナラティヴ・アプローチ / イノベーション・プロセス / 社会構成主義 / 協働する共同体 / イシューセリング / 組織ディスコース |
Outline of Annual Research Achievements |
最終年度は、(1)文献研究、(2)研究調査の継続、(3)研究成果の取りまとめを中心に研究を実施した。 (1)文献研究についてナラティヴ・アプローチを基盤とした研究を過年度に宇田川(2015)「生成する組織の研究―流転・連鎖・媒介する組織パースペクティヴの可能性」として公表したが、これを発展させる上で、イノベーションや組織開発に関連する文献研究を実施した。具体的には、Alder and Heckscher(2006)に指摘されている協働する共同体に関する議論が、理論的な基盤は異なるが関連領域の研究として有用であることが示唆された。 (2)研究調査:大きな研究調査対象として、ひとつは、北海道札幌市にある「札幌なかまの杜クリニック」におけるイノベーティブな取り組みと組織のナラティヴとの関連についての調査、及び、日本におけるCSIRTの生成に関する調査を実施した。前者は、精神障害当事者も含めた職場環境づくりに関して、ナラティヴにフォーカスした調査研究であり、後者はCSIRTが日本においてどのように生成したのかに関する調査である。また、文献研究から明らかになった協働する共同体の観点は、調査対象を考察する上で重要な示唆があり、今後も調査を上記以外の対象に対しても継続する予定である。 (3)研究成果の取りまとめ:研究成果を学会報告の形で公表した。具体的には(1)や(2)で記した内容を踏まえて、Standing Conference on Organizational Symbolismにて学会報告を行った。また、この中でのコメントを踏まえ、2017年度にもAcademy of Managementでの報告を予定しており、加えて、論文の執筆も予定されている。
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Research Products
(9 results)