2016 Fiscal Year Annual Research Report
Basic survey of seaplane base development
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15K14052
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Research Institution | Nihon University |
Principal Investigator |
轟 朝幸 日本大学, 理工学部, 教授 (60262036)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 水上飛行機 / 水上飛行場 / 空港工学 |
Outline of Annual Research Achievements |
海外では,水上飛行機(事業用・個人用)がごく普通に空を飛び交い,日本においても,瀬戸内で水上飛行機による運送事業が2016年に半世紀ぶりに再開された.しかし,日本において,水上飛行機の離発着する水域エリアでは,すでに船舶や漁業,レジャーなどの利用が活発にされていることも多い. そこで,本研究は,水上飛行機の離発着場の安全かつ効率的な運用方法に関して基礎調査を行うことを目的として研究を進めてきた.具体的には,水上飛行機の離発着場における運用方法,水域利用の調整状況,運航支援システムの有無とその概要などについて,バンクーバー,ビクトリア,ウィスラー,シアトル,スリランカなどの先進事例調査を実施した.その結果,アメリカ,カナダでは水上飛行機が頻繁に離着水するエリア(運送事業で利用する場合など)を設定し,AIP(航空路誌)にて公表していることがわかった.狭域な水面を船舶などと共用しているビクトリアでは,港湾管理者がステークホルダーを巻き込んで水域利用ルールを定めており,水上飛行機の滑走路は大型船舶の航路と共用し,小型船舶などは航路を避けることを明文化した運用ルールが定められている.また,バンクーバーなど水上飛行機のトラフィックの多い水域では,航空管制などの運航支援システムも整備され,安全に運航できる環境が整っていた. これらの知見をもとに,わが国における水上飛行機離発着場の整備方針についても検討した.今後も,継続研究である基盤研究Bにおいて,さらに調査を深め,運航支援のあり方や運航支援システムの開発を実施する予定である. なお,本研究課題は,日本大学理工学部教授・居駒知樹,同助教・江守央,同助教・兵頭知,東京工業大学環境・社会理工学院融合理工学系助教・川﨑智也を連携研究者として進めてきた.
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Research Products
(3 results)