2015 Fiscal Year Research-status Report
植物Small RNAの特異性とウイルスの病原性に関する研究
Project/Area Number |
15K14665
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Research Institution | Ritsumeikan University |
Principal Investigator |
竹田 篤史 立命館大学, 生命科学部, 准教授 (60560779)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | ウイルス由来siRNA / RNAサイレンシング / AGO1 / Nicotiana benthamiana |
Outline of Annual Research Achievements |
AGO1に取り込まれたウイルス由来のsiRNA (vsiRNA)の特異性を予測するために、AGO1-miRNAを用いて標的mRNAの認識特異性に関する検証実験を行った。本研究では、ホタルルシフェラーゼ遺伝子(FLuc)を用いてNicotiana benthamianaで一過的に遺伝子発現抑制を検証する系を構築した。 はじめに、FLucの3’UTRに挿入した標的配列とmiRNAの間に一つのミスマッチが生じる21区を検証した。その結果、miRNAの5’側の塩基対が遺伝子発現抑制に重要なことが明らかとなった。次に、FLucの3’UTRに挿入した標的配列とmiRNAの間に二つのミスマッチが生じる区を検証した。その結果、miRNAの中央付近の塩基対が遺伝子発現抑制に重要なことが明らかとなった。ルシフェラーゼアッセイの結果を元に、既報のCMV-vsiRNAの標的mRNAを予測した。その結果、6種類のvsiRNAがArabidopsis thalianaの遺伝子発現抑制を誘導する可能性が予測された。 並行して、AGO1中に取り込まれるvsiRNAの宿主間での差異を検証するために、N. benthamianaのAGO1 (NbAGO1)に対する抗血清を作出した。このNbAGO1抗血清の特異性を確認するために、CRISPR-Cas9を用いてNbAGO1遺伝子の破壊を試みている。これまでに、gRNAのデザインとプラスミドの構築まで完了した。現在、Cas9-NbAGO1 gRNA形質転換体の選抜を行っている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
ほぼ計画通りに進展したため。
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Strategy for Future Research Activity |
引き続き当初計画に従い研究を進めていく。FLucの3’UTRに挿入した標的配列とmiRNAの間に三つのミスマッチが生じる区の検証を完了させ、CMV vsiRNAの標的mRNA予測の精度をさらに高める。予測された標的mRNAがCMV感染時に減少するかどうかをリアルタイムPCRによって検証する。nbago1変異体を作出し、抗NbAGO1血清の特異性を確認した後、次世代シークエンスによってAGO1に取り込まれるCMV vsiRNAの宿主植物間での差異を検証する。
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Research Products
(7 results)