2015 Fiscal Year Research-status Report
オーラルフレイルのバイオマーカーの探索と補綴治療戦略
Project/Area Number |
15K15709
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Research Institution | The University of Tokushima |
Principal Investigator |
市川 哲雄 徳島大学, 大学院医歯薬学研究部, 教授 (90193432)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
誉田 栄一 徳島大学, 大学院医歯薬学研究部, 教授 (30192321)
矢儀 一智 徳島大学, 大学院医歯薬学研究部, 助教 (60456952)
南 憲一 徳島大学, 大学病院, 医員 (60732914)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | オーラルフレイル / 筋量 / オトガイ舌骨筋 / 超音波 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、疾病の予備段階(虚弱、フレイル)の前段階にオーラルフレイルがあるという仮説に基づき、オーラルフレイルをより定量的に、より客観的に示すバイオマーカーを設定することにある。そこで、オーラルフレイルのバイオマーカーの予備的探索のために、「フレイル」関連の質問項目、オーラルフレイル関連の質問項目、食行動関連の質問項目を含めた31項目からなる質問票を作成し、壮年者から高齢者を対象に横断的な調査を行い、食行動、フレイル、オーラルフレイルの状況,相互関係から、オーラルフレイル関連の有益なバイオマーカーとなりうる項目の探索を行っている。また,下顎皮膚上に設置した超音波診断装置によって、オトガイ舌骨筋量とその運動速度を測定する方法を確立し、壮年期から高齢期からの嚥下関連筋の動態を検討するとともに、口腔サルコペニアの状況を調査した。その結果、オトガイ舌骨筋断面積と開口力が比例し、筋量と嚥下機能との関連性が示された。しかし、運動速度については現在、関連性が認められていない。 フィールドの検査として、皮下脂肪厚,握力、歩行速度、咬合力、口腔乾燥度、嚥下音測定を高齢者を対象に測定を開始した。これに加えて、MRIによる筋の筋線維タイプ(速筋/遅筋比)の推定法および発音嚥下における運動の時系列分析の可能性について,予備的調査を行っている。 現在のところ、研究進行中であり、速筋/遅筋比を推定する方法を検討し、オーラルフレイルの状態を推定する予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
オーラルフレイルという新しい概念のバイオマーカーを設定するためには、もう少しより臨床的な面からその特徴を把握する重要性を鑑み、質問表による調査を加えた。その結果を元にバイオマーカーを設定することにより,より有意義なマーカーを見いだせることを期待している。併せて、MR撮像が病院の状況により使用が難しい期間があったため、より容易に撮像できる超音波診断装置による嚥下関連筋の筋量測定を加えた。いずれの研究も順調に進捗していると考えられる。フィールド研究も測定を開始しているものの、まだ被験者数はわずかであり、急ぐ必要がある。 しかしながら、当初の実験計画である筋線維タイプ(速筋/遅筋比)からのフレイル評価の研究は,測定・分析方法が難解であり、また上記を加えた分、少し遅れている。現在試行錯誤で基礎的な検討を進めており、今後早急にヒトを使った研究に着手する予定である。
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Strategy for Future Research Activity |
「フレイル」、オーラルフレイル、食行動の質問票から、オーラルフレイルの状態をより明らかにし、その状況をより明確にするバイオマーカーを推定する。さらに、MRIの各種強調画像、口腔顎顔面の運動計測データにより筋線維タイプ(速筋/遅筋比)を推定する方法を探索する。超音波とMRIによる筋量測定、およびフィールドデータの測定によるフレイルとオーラルフレイルの測定を平行して行う。併せて、口腔内の補綴の状況等を検討し、補綴治療の臨床決断について確立する。
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Causes of Carryover |
オーラルフレイルのバイオマーカ-の予備的探索のために、現在は質問票による調査を行っており、生体インピーダンス解析装置の購入には至っていないため。また、MR撮像が病院の状況により使用が難しい期間があった。したがって現在は超音波診断装置による嚥下関連筋の筋量測定を行っており、MRI画像解析ソフトの購入には至っていないため。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
次年度では、今年度の予備的探索結果をもとに、超音波とMRIによる筋量測定、およびフィールドデータの測定によるフレイルとオーラルフレイルの測定を平行して行うため、生体インピーダンス解析装置、MRI画像解析ソフトを追加購入予定である。
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Research Products
(6 results)