2015 Fiscal Year Research-status Report
細胞性バイオマーカーを用いたインプラント疾患の診断とデバイス開発
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15K15767
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Research Institution | The University of Tokushima |
Principal Investigator |
木戸 淳一 徳島大学, 大学院医歯薬学研究部, 准教授 (10195315)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
成石 浩司 徳島大学, 大学病院, 講師 (00346446)
永田 俊彦 徳島大学, 大学院医歯薬学研究部, 教授 (10127847)
板東 美香 徳島大学, 大学病院, 助教 (10510000)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | インプラント粘膜炎・周囲炎 / 疾患診断 / バイオマーカー / 診断デバイス |
Outline of Annual Research Achievements |
インプラント周囲溝滲出液(PICF)中のバイオマーカーを用いてインプラント粘膜炎・周囲炎を診断するシステムの研究を行う。平成27年度は,PICF採取を行うために徳島大学病院臨床研究倫理審査委員会に本研究の審査申請を行い,承認を得た。 これまでに18名の被験者から健常インプラント由来PICF23サンプルとインプラント粘膜炎・周囲炎由来PICF17サンプルおよび比較対照用に天然歯から11のGCFサンプルを採取し,採取部位の歯周組織検査を行った。1つのインプラント周囲炎サンプルについてSDS-PAGEにて蛋白分画を分離し,H27年度の実験計画に基づきプロテオ―ム分析を行った。現在,その結果について分析を行っている。また,天然歯の歯周病の炎症診断マーカーであるカルプロテクチンについてPICF中のレベルについてELISA法で測定する準備を行っている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
インプラント周囲溝滲出液(PICF)採取や歯周組織検査を実施するための倫理審査に期間を要したため,研究の進捗がやや遅延している。また,PICFのプロテオ―ム解析を外部委託したため研究の進捗に影響が出た。
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Strategy for Future Research Activity |
今後,さらにインプラント疾患のPICFサンプルの採取を行うとともに,PICFのプロテオ―ム解析結果の分析から,PICF中のインプラント周囲炎の新たなバイオマーカーの検索を進める。また,PICF中のカルプロテクチンや骨吸収マーカーの測定を行うことによりこれらのインプラント疾患マーカーとしての可能性を検討し,PICF中マーカーの測定デバイス開発の基礎研究に繋げる予定である。
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Causes of Carryover |
平成27年の初年度は,インプラント周囲溝液などの生体試料採取のための臨床研究倫理審査承認に時間がかかり,サンプル採取の開始が遅れた。これに伴いELISAキットなどを用いた滲出液中マーカーの測定の実施が平成28年度に遅延したため。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
平成28年度の前半に,サンプル中のマーカーレベルの測定を実施し,インプラント周囲炎の疾患マーカーとしての有用性を確認後,本来の研究計画に基づき測定デバイス開発のための基礎的実験を行う予定である。
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