2015 Fiscal Year Research-status Report
急性期病棟における看護としてのケアリングに関する技術的能力の認識調査
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15K15798
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Research Institution | The University of Tokushima |
Principal Investigator |
谷岡 哲也 徳島大学, 大学院医歯薬学研究部, 教授 (90319997)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
大坂 京子 徳島大学, 大学院医歯薬学研究部, 講師 (30553490)
飯藤 大和 徳島大学, 大学院医歯薬学研究部, 助教 (60723921)
Locsin Rozzano 徳島大学, 大学院医歯薬学研究部, 教授 (60747814)
安原 由子 徳島大学, 大学院医歯薬学研究部, 准教授 (90363150)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | 看護 / ケアリング / 集中治療室 / 技術的能力 |
Outline of Annual Research Achievements |
平成27年度は、郵送調査を行うための質問紙の準備を行った。 医学とテクノロジーの進歩によって、患者の延命治療に伴うケアが行われている。そのケアがただ単に手順に基づくものであるとすれば、患者のニードを十分に満たすものではない。急性期における看護では、科学技術の進歩による機械の操作が看護師のあたりまえの仕事になる一方で、患者には疎外感をもたらす一因となる。 研究分担者のLocsinは、看護におけるケアリングとしての技術的な能力を測定するための評価尺度(Technological Competency as Caring in Nursing Instrument: TCCNI)を米国で開発している。これを共同研究者らで日本語に翻訳し、内容を検討するとともに、協力者によって回答者が理解しやすいような表現や質問になるようプレテストし、改良を重ねた。また、翻訳した日本語を第三者の翻訳業者を用いて逆翻訳し、翻訳上の問題を確認して、高い精度の日本語版アンケートを作成できた。さらに、Locsinの著書から、看護におけるケアリングとしての技術的な能力についての集中治療室(ICU)の看護師の考え方とその実態を測定するための、質問紙の準備も完了した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
平成27年度は、郵送調査を行うための質問紙の準備を行ったが、①看護におけるケアリングとしての技術的な能力を測定するための評価尺度(Technological Competency as Caring in Nursing Instrument: TCCNI)の日本語版を作成するとともに、②「看護におけるケアリングとしての技術的な能力についてのICUの看護師の考え方とその実態を測定するための質問紙」の準備も完了した。
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Strategy for Future Research Activity |
急性期病棟の中でもICUにおけるテクノロジーの導入状況と看護との関係について、先進的な病院を10病院訪問し、看護におけるケアリングとしての技術的能力に関するとらえ方について、聞き取り調査を行う予定である。 また、ICUで勤務する看護管理者や看護師600名程度を対象にして、27年度に作成した①TCCNI日本語版アンケートと②「看護におけるケアリングとしての技術的な能力についてのICUの看護師の考え方とその実態を測定するための質問紙」について、Web調査(SurveyMonkey)を行う。 回収結果については、探索的因子分析により因子構造を明らかにするとともに、尺度の構成概念妥当性を検討するため、確認的因子分析により適合度指標を算出する。内的整合性を検討するため信頼性係数を算出する。
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Causes of Carryover |
文献調査補助にかかる謝金にかかる費用が不必要になったため。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
ICUのある病院の看護管理者を対象に、予備的訪問調査を行うための出張費および調査準備にかかる謝金に使用する予定である。
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