2017 Fiscal Year Annual Research Report
The effect of bright light via ear canals on sleep.
Project/Area Number |
15K15799
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Research Institution | Ehime University |
Principal Investigator |
佐伯 由香 愛媛大学, 医学系研究科, 教授 (70211927)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
城賀本 晶子 愛媛大学, 医学系研究科, 講師 (90512145)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | 精神動態覚醒水準課題 / 集中度 / 外耳道光照射 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は交代制勤務を行う看護師の睡眠状態が、経耳道光照射によって改善するか否かを検討することが目的であった。今年度は、実際に2交替勤務を行っている病院看護師30名を対象に、睡眠状態ならびに気分に及ぼす外耳道光照射の効果を検討した。対象者を就寝前に経耳道光照射を行う群(夜群)、起床後に照射を行う群(朝群)、何もしない群(対照群)に無作為に分けて、精神動態水準課題(PVT)、気分プロフィール検査(POMS2)、睡眠状態を経時的に測定・評価した。外耳道光照射は1回12分間、1ヶ月間行い、その後は通常通りとした。解析は、中途離脱者やPOMS2の記載が不十分なものを除いた21名(平均年齢27.7±6.7歳)を対象とした。 PVTに対する反応時間は、夜群において照射前は平均262.2msecであったが、1ヶ月間の照射後243.7msecに短縮し、その1ヵ月後は252.7msecと元に戻る傾向が認められた。対照群ならびに朝群は、2ヶ月間を通して大きな変動はみられなかった。 また、POMS2で評価した「怒り-敵意」、「混乱-当惑」などネガティブな気分状態を示す5項目は、3群いずれにおいても大きな変化はみられなかった。しかし、ポジティブな気分状態を示す「活気-活力」においては夜群で照射前の6点(中央値)が、照射中9~11点に上昇していた。睡眠状態に関しては3群いずれにおいても変化はみられなかった。昨年度まではPVTを使用して集中度に及ぼす香りや音楽の効果を調べ、PVTの有効性を確認した。ペッパーミントの香りによって集中度が増すことを明らかにした。 就寝前に経耳道光照射によって集中度が上がる傾向がみられたが、今回の対象者は睡眠に関して大きな問題を抱えている人ではなかった。今後は睡眠に問題を抱えている人を対象に使用すると、より効果が上がることが考えられた。
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Research Products
(2 results)