2017 Fiscal Year Annual Research Report
The effect of pink/blue clothing on automatic social behavior and mediation mechanism
Project/Area Number |
15K17255
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Research Institution | Seisen Jogakuin College |
Principal Investigator |
石井 国雄 清泉女学院大学, 人間学部, 講師 (40705208)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | 社会的認知 / 被服認知 / 自己 / ジェンダー・ステレオタイプ / ピンク / 赤 |
Outline of Annual Research Achievements |
平成29年度においては,以下の実証研究を行った. 1)ピンクの衣服が自己認知と摂食行動に及ぼす影響 長野県の女子大学生42名を実験参加者とした実験室実験を行った.参加者はピンクの白衣または白色の白衣を着用した状態で,試食課題によってどれだけ摂食行動を行うかを測定した.合わせて,自己ステレオタイプIAT,特性評定で自己認知を測定した.その結果,公的自己意識の高い参加者がピンクの白衣を着用した場合,摂食量が少なかった.この条件の参加者には,潜在的・顕在的自己認知に女性性が高まる傾向が見られており,自己認知の変化と行動の変化が対応していることが示唆された.この研究の成果は平成30年度の日本心理学会(東北大学)にて報告する予定である. 2)赤の服装が女性に対する性的魅力と意図の推測に及ぼす影響 知覚者にとって赤やピンクといった衣服の色とジェンダー性がどのように関連付けられるかを検討するため,衣服の色を赤・ピンク・青に操作することで,女性人物への性的魅力や異性への性的意図など対人的印象がどのように変わるのかを検討した.特に本研究は女性を参加者として行った.実験の結果,赤色・ピンク色の衣服の女性は性的魅力が高く評定され,異性への性的な意図を持つと評定された.また,赤・ピンクの衣服による異性への性的な意図の知覚への影響は,性的魅力の知覚によって媒介された.このことが女性が他の女性を認知するとき,赤色が異性へのライバル視を強める可能性を示唆している.この研究の成果は平成30年度の日本社会心理学会(追手門大学)にて報告する予定である.
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Research Products
(3 results)