2018 Fiscal Year Annual Research Report
The Efficacy of Group Cognitive Behavior Therapy (CBT-IE) for Irritable Bowel Syndrome
Project/Area Number |
15K17321
|
Research Institution | Kyorin University |
Principal Investigator |
大江 悠樹 杏林大学, 医学部, 助教 (40722749)
|
Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2019-03-31
|
Keywords | 過敏性腸症候群 / 認知行動療法 / 集団認知行動療法 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究課題では過敏性腸症候群(Irritable Bowel Syndrome; IBS)に対する内部感覚曝露を用いた認知行動療法(CBT-Interoceptive Exposure; CBT-IE)の集団版プログラムを開発した。また、わが国での普及のため、治療用の各種マテリアルを作成した。さらに、その実施可能性を検証するためにパイロット試験を実施した。現在は効果検証のためにランダム化比較試験を実施中である。 本年度はIBSに対する集団版CBT-IEのパイロット試験を終了し、実施可能性を検証した。また、集団版CBT-IEのランダム化比較試験を開始した。 パイロット試験について:【方法】京都大学、高槻赤十字病院と共同し、IBS患者を対象とした対照群なしの非盲検単群前後比較試験を行った。主要評価項目は介入終了後4週時点におけるIBS特異的生活の質(IBS-QOL)およびIBS症状の重症度(IBSSI)とした。【対象】Rome IIIまたはIVによるIBSの診断基準を満たし、16歳以上65歳以下で、消化器内科の通常治療を3ヶ月以上受けても症状が変化せず、過去にIBSに対する精神療法を受けたことがなく、本研究の目的と内容を理解し自由意志によって研究参加への同意を文書で得られたものを対象とした。明らかな器質的疾患があるものは除外した。【結果】紹介患者12例のうち7名が研究に参加した。解析の結果、IBS-QOLは平均24ポイント[95%CL -2.6 to 50.8]、IBSSIは平均101[95%CL 217.2 to 15.5]の改善を認め、それぞれの効果量はIBS-QOL=3.2、IBSSI=-3.1であった。重篤な有害事象や脱落者は発生しなかった。 この結果に基づき、京都大学、高槻赤十字病院と共同で集団版CBT-IEのランダム化比較試験を実施中である。
|
Research Products
(3 results)