2017 Fiscal Year Annual Research Report
Development of Acclereration-Record-Based Bridge Weigh-In-Motion
Project/Area Number |
15K18105
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Research Institution | University of Fukui |
Principal Investigator |
鈴木 啓悟 福井大学, 学術研究院工学系部門, 講師 (40546339)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | 重量車両 / 加速度 / フィルタ |
Outline of Annual Research Achievements |
全長36m、2車線、単純支持形式のRC床版4主桁鋼桁橋梁において、床版の活荷重加速度応答を100Hzのサンプリングレートで計測した。計測位置は車両の進入と退出を判断するため、橋端部近傍の床版下面に各車線2か所ずつ、合計4か所で鉛直方向の加速度振動を計測した。車両走行時間帯に相当する加速度応答履歴を抽出し、加速度から速度、さらに変位へと積分処理を施した。この際、積分に伴う数値の発散を防ぐためにカルマンフィルタを適用した。カルマンフィルタをコントロールする3つのパラメータの設定方法は、0から1まで数値を変えた全パターンについての積分結果を実変位記録と比較し、その差について平均平方二乗誤差が最も小さくなるパラメータの組み合わせを採用することとした。決定したカルマンフィルタのパラメータを固定し、積分計算で算出した変位に対して、Bridge Weigh-In-Motion(BWIM:橋梁を通行する大型重量車両の重量算出)の計算処理を行った。239.4kNの車両に対して、上流側レーンを走行した場合の誤差は、ほぼ20%以内に収まる結果となった。最大誤差を記録したケースの算出変位の波形をバネ式変位計の波形と比較して確認したところ、変位の最大値はほぼ一致している一方で、車両退出時の変位がバネ式変位計の記録では最大値を記録した時間から1.4秒程度かけてゼロ値へ戻るのに対し、加速度算出の変位履歴ではゼロ値へ戻る時間がそれと比して1/3程度であることが判明した。BWIMの処理上、車両通過時に得られる波形の全域を使用するため、誤差が生じたものと考えられる。この点は改善点として波形算出の工夫が必要となるが、重量算出は概ね良好な結果を得ることが出来た。他方、下流レーンについては速度が高い場合に誤差が大きくなる傾向が見られた。速度に依存する振動成分の除去は一つの課題である。
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Research Products
(2 results)